2014年 4月

教育?

2014/04/20

就学前教育を受けている子どもの就学率がユニセフの子どもの幸福度の指標の一つとして取り上げられていました。1位のフランスは就学率100%です。

最近、「教育」ということばがよく聞かれます。子ども子育て新システムでの話であったり、早期幼児教育の重要性であったりします。

ところで、「教育」というとどんなイメージでしょうか。「お勉強」という感じですか。学校の教室のイメージですか。では、幼児教育(就学前教育)と言うとどんなイメージですか。教育というと学校の教室のイメージを思い起こす人が多いのではないでしょうか。子ども子育て新システムの議論の中でも、

新システムにおいて国が促進しようとしている、新たな幼保連携型認定こども園は「学校教育・保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する施設とする。」と言われています。「ここで言う「学校教育」とは、現行の学校教育法に位置付けられる小学校就学前の満3歳以上の子どもを対象とする教育(幼児期の学校教育)を言い、 「保育」とは児童福祉法に位置付けられる乳幼児を対象とした保育を言う。」(子ども・子育て関連3法について 平成25年4月 内閣府・文部科学省・厚生労働省)と規定はしていますが、保育園からすれば、「学校教育」といわれると何か新しいことをしなくてはいけないように感じてしまいます。

『子ども・子育て関連3法について』(平成25年4月 内閣府・文部科学省・厚生労働省)から、新たな幼保連携型認定こども園についての記述の一部を引用してみます。

新たな幼保連携型認定こども園
○ 学校教育・保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する施設とする。
※ ここで言う「学校教育」とは、現行の学校教育法に位置付けられる小学校就学前の満3歳以上の子どもを対象とする教育(幼児期の学校教育)を言い、 「保育」とは児童福祉法に位置付けられる乳幼児を対象とした保育を言う。以下同じ。
ア 満3歳以上児の受入れを義務付け、標準的な教育時間の学校教育を提供。 また、保育を必要とする子どもには、学校教育に加え、保護者の就労時間等に応じて保育を提供。
イ 保育を必要とする満3歳未満児については、保護者の就労時間等に応じて保育を提供。
※ 満3歳未満児の受入れは義務付けないが、満3歳未満児の受入れを含め、幼保連携型認定こども園の普及を促進する。
○ 学校教育、児童福祉及び社会福祉の法体系において、学校、児童福祉施設及び第2種社会福祉事業として位置づける。
※ 幼保連携型認定こども園は、幼稚園と同様に、小学校就学前の学校教育を行う学校であることを明確にする。
※ 幼保連携型認定こども園は、小学校就学前の学校として、小学校教育との連携・接続が必要であることについて明確にする。
○ 幼保連携型認定こども園の設置主体は、国、地方公共団体、学校法人又は社会福祉法人とする。(既存の 幼稚園及び保育所からの移行は義務づけない。)

就学前教育

2014/04/19

子どもの幸福度を測るユニセフのレポート『イノチェンティレポートカード11先進国における子どもの幸福度ー日本との比較特別編集版』の「子どもたちの物質的豊かさ」「健康と安全」について見てきました。「教育」の分野はどうなっているでしょう。教育分野の構成要素と指標は次の通りです。

1. 就学
⑴就学前教育就学率 (就学前教育を受けている4歳〜義務教育開始年齢までの子どもの割合)
⑵高等教育就学率 (高等教育を受けている 15 〜 19 歳の若者の割合)
⑶ニート率 (就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない 15 〜 19 歳の若者の割合)
2. 学習到達度
⑴読解、数学、科学についての PISA テストの平均点

日本はこの教育分野の分野別順位で1位になっています。PISAテストの成績が良かったというのがその理由です。

この分野の所見は
▶子どもの教育面の豊かさでは、日本をトップにオランダ、ベルギー、ドイツ、フィンランドが上位にランキングしており、いずれも総合点が31カ国の平均を大幅に上回っている。
▶ 日本のランキングが高い主な要因は、PISAテストが好成績なことである。
とあります。

⑴就学前教育就学率が最初の指標となっていますが、フランス(1位)は100%続いてオランダ99.6%、スペイン99.4%、ベルギー99.1%、デンマーク98.1%、日本は97.9%
と続きます。ここでは、就学前教育就学率を、就学前教育を受けて いる4歳から義務教育開始年齢までの子どもの割合と定義しています。

就学前教育ですから、幼稚園や保育園に通うなどして、何らかの教育を受けている子どもが多いということです。

きょうのごはん

2014/04/19

(昼食)
・スパゲッティ
・ミモザサラダ
・スープ

 

 
*本日のスパゲッティは和風スパゲッティです。スパゲッティの上に具をのせ、あんをかけ、その上に海苔をのせて食べました。食べ終わったあとに給食室まで「美味しかった」とわざわざ伝えに来てくれた子どももいました。

桜の花びら

2014/04/19

先日、外を眺めていると、

風に吹かれて桜の花びらがパラパラ~っと散りました。

「あ、桜の花びらが……」とぽつりと言うと、傍にいた年長クラスの女の子が気づき

「ほんとやぁ、きれいやなぁ(^^)なんか結婚式みたい!」と言いました。

結婚式という発想がすごく可愛いなぁ、と思い幸せな気持ちになりました。

健康と安全 2

2014/04/18

第2の分野「健康と安全」のうち出生児の健康の指標を見ると、日本がどこかいびつに感じられてならないのは、私だけなのでしょうか。
健康と安全の項目の第2の指標は、「子どもの予防医療の利用可能性」(はしか、ポリオ、3種混合(DPT3) ワクチンの接種率)です。レポートには次のようにあります。

先進諸国の定期予防接種率は平均で見ると 95% 近くであり、高水準となっている。したがって乳児死亡率の場合と同様、各国間の比較的小さな差異には、全ての子どもが受ける権利を有する基本的予防医療を、社会的に最も疎外されている子どもを含む全ての子どもに提供するとい う理想に対するコミットメントが反映されていると言える。

12 〜 23 か月の子どもの、はしか、ポリオ、3種混合(DPT3)の平均接種率が高い国は、ハンガリー(99%)、ギリシャ(99%)、スロバキア(98.7%)、フィンランド(98.7%)、チェコ(98.7%)、ルクセンブルク(98.%)となっていて、アイスランド、スウェーデンといった国は順位を下げているのはなぜなのだろうと思いました。また、オーストリア31位(80.7%)、カナダ30位(84.3%)、デンマー ク29位(88.3%)の予防接種率が低いのは、信憑性のない噂の影響が疑われるようですが、レポートは「しかし、これが低接種率の「言い訳」 になることはない。なぜなら、効果的な予防接種プログラムを実行する ということは、一般市民に十分な情報を提供し、偽の情報によって子ど もを危険にさらすことがないようにすることも含まれるからである。」としています。

日本でも、予防接種に対する考え方は、いろいろあるようですが、何を選ぶのかはよく考えた方が良いですね。

健康と安全についてのもう一つの指標は「1〜 19 歳の子どもと若者の死亡率」です。レポートには「この年齢層の死亡は先進国ではま れであり、その原因は疾病や医療制度の有効性にとどまらず、自殺、殺人、交通事故、水難、転落、火災に よる死亡が含まれる。したがって、 この年齢にある子どもと若者の死亡率における各国間の差異は、幼児期 と青年期を通じた全体的な健康と安全の水準を反映していると言えるだ ろう。」とあります。

レポートの所見は次の通りです
▶子どもの死亡率が 10 万人あたり 15 人以下のアイスランド、ルクセンブ ルク、スイス、オランダ、スウェーデン、スペインが上位を占めている。
▶日本は 10 万人当たり 15.5 人で7位である。

ブルガリア27位(33.3人)、ラトビア28位(34.7人)、ルーマニア29位(37.5人)は1位のアイスランド(11.3人)と比べると3倍以上です。

きょうのごはん

2014/04/18

(昼食)
・三色丼
・わかめの酢の物
・さつま汁

(おやつ)
・大豆きな粉
・りんごジュース

 

 

*本日の給食の三色丼は2年ぶりのメニューです。三色丼を知っている子ども達は大喜び!初めて食べる子ども達も沢山おかわりもしてくれました。先生の中には「数あるメニューの中でこの三色丼が一番好き」と言ってくれた先生もいます。ありがとうございました。

「もうお姉ちゃんやから」

2014/04/18

新年度がスタートしました。みんな一つづつお姉ちゃん、お兄ちゃんになって嬉しそうです。

ある日、乳児の部屋にいた時の事です。2歳児の女の子が前以上にテキパキ自分の事をし、1歳児さんのお手伝いもテキパキしています。「あら、お手伝いすごいね。先生達も助かるね。」と声をかけました。

すると「うん、もうさくら組(2歳児クラス)のお姉ちゃんやから!」と凛々しい顔で返事を返してくれました。こういう子ども達の気持ちや頑張りを応援し、お手伝いをしたいと思いました。

健康と安全

2014/04/17

「物質的豊かさ」が第1分野の項目で取り上げられている『イノチェンティレポートカード11先進国における子どもの幸福度ー日本との比較特別編集版』では日本の子どもが意外なまでに貧困の中で生活していることがわかって少しショックです。では、第2の分野「健康と安全」ではどうでしょう。「健康と安全」の分野は次の構成要素と指標によって比較されています。

1. 出生時の健康
⑴乳児死亡率
⑵2,500グラム未満の低出生体重児出生率
2. 子どもの予防医療の利用可能性
⑴はしか、ポリオ、3種混合(DPT3) ワクチンの接種率
3. 子どもの健康と安全
⑴1〜 19歳の子どもと若者の死亡率(死因を問わない)

1.⑴乳児死亡率は、ほとんどの先進諸国では1,000人あたり10人未満に低下しており、小さな差異は衛生設備などによるものではなく、すべての妊婦、出生、 乳児を守るために必要ないかなるサービスも提供するというコミットメントや能力の違いを反映したものだと分析しています。日本の乳児死亡率は出生1,000人につき 2.4 人で、31 カ国中4番目に低い結果となっています。日本は、医療技術の進歩がすごいのだと思います。16年ほど前、しばらくNICU(新生児集中治療室)に通う経験をしましたが、その当時でも様々な設備や技術に感心していた記憶があるので、今はもっとすごいのかと思います。

1.⑵ 2,500グラム未満の低出生体重児出生率について、日本は少し異常だと思いました。出生時の体重が 2,500 グラム未満の乳児の割合がとても高く、データが入手可能な27ヶ国の最下位、つまり、低体重で生まれた子の割合が最も高いのです。
レポートにはこうあります。「日本は低出生体重児出生率が過去 30 年間でほぼ倍増している。(1970 年代後半の5%から 2000 年代後半には約 10%)が、これは先進国の中でも特異である。専門家はこの上昇 について、低体重の女性の増加、若い女性の喫煙の増加、妊娠中に厳格な食事管理を行う傾向、所得格差の拡大など様々な原因を挙げている。」

乳児死亡率は非常に低いのに、低体重児がこれほど多いという極端な偏りは、どこか変です。設備や技術などは生まれてくる子どもにとって良い方に働いているにもかかわらず、過度なダイエット、喫煙など、女性の行動やその背景に胃ある価値観が、子どもにとって良くない方向に働いているように思えてなりません。

きょうのごはん

2014/04/17

(昼食)
・ごはん
・魚のあんかけ
・五目納豆
・みそ汁

(おやつ)
・粉ふき芋
・牛乳

 

 

*本日の給食の五目納豆は新メニューです。しかも、園で納豆を使うのも初めてです。作るのもドキドキ!食べてくれるかもドキドキ!1歳児さんは少し苦手だった様子ですが、2歳さんから5歳さんはたくさん食べてくれました。全部無くなり完売でした。

レシピを紹介します。
【材料】
・納豆(ひき割り)普通の納豆を包丁で切りました
・人参(薄くいちょう切り)
・小松菜(1cmにカット)
・しいたけ(薄切り)
・じゃこ
【作り方】
人参、小松菜、しいたけは湯通しをして、かたくしぼります。じゃこは熱湯にサッと通します。人参、小松菜、しいたけ、じゃこ、納豆をよく混ぜます。最後に濃い目にとった出汁としょう油で好みの味付けをすれば完成です。

子どもの貧困対策

2014/04/16

日本の子どもたちの貧困がこれほどまでに深刻だとは思わなかった。という人は多いでしょう。そういえば、貧困にあえぐ子どもたちの支援をしていらっしゃるNPOの方の話を聞いたことがありました。たしか子どもたちの居場所を提供するような活動をされていたと思います。

政府レベルで、こうした子どもを支援することが必要だと思って調べていたら、2013年6月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が可決され、平成 26 年1月17日に施行され、これによって、政府は子どもの貧困について対策を講じることが義務付けられた。これに基づいて、子どもの貧困対策に関する大綱が定められ、子どもの貧困についてモニタリングする仕組みがつくられる。各都道府県でも、子どもの貧困対策についての計画を定めるよう努めることとされている。ということを知りました。

子どもがより良く育つことがより良い未来につながります。貧困により子どもたちの育ちに良くない影響が出るということは、未来が良くなくなるということです。みんなが良くなることが、みんなの大きな幸せにつながっているのです。だからこそ、子どもは幸せに育って欲しいのです。

法律の条文は次の通りです。

子どもの貧困対策の推進に関する法律 (平成二十五年法律第六十四号)
(目的)
第一条 この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念 を定め、国等の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を 定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。

(基本理念)
第二条 子どもの貧困対策は、子ども等に対する教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援等の施策を、子どもの将来がその生まれ育った環境によっ て左右されることのない社会を実現することを旨として講ずることにより、推進されなければならない。
2 子どもの貧困対策は、国及び地方公共団体の関係機関相互の密接な連携の下 に、関連分野における総合的な取組として行われなければならない。

「子どもの将来がその生まれ育った環境によっ て左右されることのない」貧困という環境にあっても、心も身体もすこやかに育つ機会は保証される社会になると良いですね。

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