2013年 7月

おとまり保育 〜たのしむ〜

2013/07/31

おとまり保育に参加した5歳児たちは、きっと楽しいことの連続で、思い出もたくさんできたのではないでしょうか。この経験から、自分でできる!という自信や、みんなで心を合わせ、力を合わせて何かをやり遂げることの楽しさを感じてくれたことと思います。なによりも、子どもたちがもともと持っていた優しさが、もっと深まったように思います。

子どもたちはおおいに楽しみましたが、楽しんだのは子どもだけではありません。先生たちもそれぞれにどうすれば「子どもが生活する」ことをより楽しく、興味を持って取りめるか、工夫を凝らしていたようです。

当園には、お当番活動などを行なう子どものグループがありますが、年度当初グループ名を子どもたちが決めたときに、ドラゴンフルーツという名前を付けたグループがありました。そこで、ドラゴンフルーツを知っている子どもはあまり多くないだろうから、この機会に本物のドラゴンフルーツを食べさせてあげたい。と考えた先生たちがいて、沖縄に行って買ってきてくれました。もちろんわざわざ買いに行ったのではありません。おとまり保育直前にプライベートで沖縄に行った職員が買ってきてくれたのです。他にも様々なフルーツを買ってきてくれて子どもたちといただきました。

ドラゴンフルーツを初めて見る子、食べる子の顔、そして「あんまり味しいひんなー」「おいしい!」「こらあかん」様々な反応がありました。先生達はきっとその顔が見たくて、力を合わせたのだと思います。

おとまり保育 〜 視点 〜

2013/07/30

火の神様から火を頂いたことがうれしくて、いつまでも心に残っていて、ありがとうと言い続けている。こんなにピュアで、素直で、優しい子どもたちと過ごすことができるのだと思うと、嬉しさがこみ上げてきます。

先生がこんなことを言っていたのを思い出しました。
なかなか先生の話しを聞かずに、自分の言いたい事ばかり言っている子がいて、どうすれば良いかと悩んでいた。しかし、その子の言っていることをよくよく聞いてみると、「誰かが困っているよ。」と訴えかけていたり、「そんなことしたらみんなが困るからやめようよ。」という意味のことを言っていた。その子はその子なりに、みんなが良くなればよいと一生懸命考えてのうえで言っていたことだったのだ。それは、その子がとっても優しい気持ちを持っているということなんだと気がついた。表面上の姿だけを捉えて、話しを聞かないからダメだと決めつけるのではなく、その子の心にまで想いを運んで見てあげることが必要なのだと思った。そういう視点でその子を見ると、今まで「どうして話を聞けないのだろう?」と、どちらかというとネガティブにとらえていたその子のことが、「なんて優しくて一生懸命な子なんだろう」と思えるようになった。そして、子どもに話しを聞きなさいというばかりで、自分自身は子どもの話をどれだけ真剣に聞いているのかと、自分自身を振り返った。

大人は、ついつい、子どもたちの好ましくないと思うところばかりが目について、どうしたら良くなるのかなと考えがちです。100点を目指して、足りない部分、マイナスを埋めようとしてしまいそうになります。どうして減点法で見て足りないと思うところ足そうとしてしまうのでしょうか。自分自身がいつも100点取ることが一番良いことだと思って育ってきたのでしょうか。マイナスばかりを見るということは、その子のプラス、良いところがだんだん見えなくなってくるということのように思います。

もちろん、良いところばかりを見て、その他を見なくても良いと言っているのではありません。子ども全体をしっかりと見つめながら、重点を置いて見るのはどこかをよく考える必要があると思います。

足りないところを外から引っ張って伸ばすのではなく。足りないところがあるなら内側からそこが膨らんでくるようにすることが大切なのではないでしょうか。いつも、ここが足りないあそこが足りないと引っ張ろうとばかりすると、かえってしぼんでしまわないでしょうか。

おとまり保育 〜ファンタジーの世界〜

2013/07/29

火の神様から火を頂いて、無事に点火されたキャンプファイヤーを囲んで、子どもたちが楽しんでいるところに、遅れて現れた私を見つけた子どもたち。口々に、「園長先生、あんな、あんな、火の神様が来はってん!」「みんなでお願いしたら火をつけてくれはったんやで」「めっちゃ嬉しかったわ」と告げてくれます。どの子も誰かに聞いてほしくてしょうがないという感じです。

「ほんま、ありがとうやわ」「火の神様ありがとう」火の神様に火をもらったことを私に伝えることで、点火の瞬間を思い出し、火の神様のことを考えたのでしょう。「火の神様は、どこから来はったんやろう?どこに帰らはったんやろう?」と話し合っていました。
月の近くに飛行機雲のような雲があるのを見つけて、「あのロープにつかまって、お月様まで帰らはったんやろか」「まだ、近くで見たはるかもしれへんで」火の神様の話しは尽きません。何度も「火の神様が火をつけてくれはって良かったなー」「火の神様ありがとう」ということばが出てきます。毎年、火の神様に火をもらってキャンプファイヤーをしていたのですが、これほどまでに感動して、いつまでも「火の神様ありがとう」と言っている子どもたちは初めてです。しかも火の神様についての想像がどんどん広がってゆきます。キャンプファイヤーが終わって園に帰る途中にも、火の神様の話しをしていましたし、お布団を敷いて寝る直前も、「窓の外に火の神様の足が見えた」とか「さっき帰っていかはったんと違う」と話しは尽きないのです。

そんな子どもたちを見ていて、なんてピュアで素直で、ファンタジーの世界を遠く、深くまで旅することができる力を持った子どもたちなんだろう。この子たちってなんてすごいんだろう。と思いました。そう思ったら、いつもにも増してこの子たちがいとおしく思えてきました。

おとまり保育から1週間が過ぎた今でもあちこちで「火の神様が来てくれはったんやで」という声が聞こえてきます。

おとまり保育 〜キャンプファイヤー 2 〜

2013/07/28

キャンプファイヤーの火をもらいたくて、火の神様を呼び出して一生懸命にお願いする子どもたち。しかし、今年の火の神様は、すんなりとは火をくれません。神様の出す課題をクリアしないとならないのです。

最初の課題、「最近朝の集まりで歌っている『海賊の歌』を歌え」と神様の声が響きます。子どもたちは、毎日歌っている歌なので、大きな声で歌ってクリア。

2つ目の課題は「保育園の前にいらっしゃるお地蔵さまは何人(体)か答えろ。」だったのですが、子どもたちはすんなり「6人」と答えていました。毎日見ていても、いざ細かなところまで尋ねられると答えられなかったりすることがありますが、子どもたちはちゃんと答えていました。

3つめは、「毎朝お参りの時に唱えている『三つの誓い』を言ってみろ」というものでした。もちろん子どもたちは、毎日唱えているのですんなりと唱えられるのですが、今年の火の神様は、「ひとつひとつがどういう意味か説明しろ」などと無理難題を出してきます。それでも子どもたちはなんとか答えていました。

さあ、やっと火がもらえると思ったら、またまた火の神様から、みんなで心を一つにして「火をください」と祈るようにという指示が来ます。子どもたちは一生懸命に「火をください」と祈ると、ようやく神様のお許しが出て、火がいただけることになり、みんなでカウントダウンです。「5、4、3、2、1、0」

「ボッ!」という音と共に、組み上げた薪が炎を上げました。

誰も火をつけていないのに、燃え上がった薪を見てさすがに子どもたちもびっくり。火の神様の力で火がついた。と喜んでいました。「火の神様ー!ありがとーう!」何度も何度もお礼を言う子どもたちに「さらば」とひとこと残して火の神様は行ってしまったようでした。火の神様は最後まで声が聞こえるだけで、姿は見えませんでしたが、子どもたちひとり一人にはそれぞれの火の神様が見えていたかもしれません。神様が行ってしまったあとも、子どもたちは繰り返し「ありがとう」を言い続けていました。

おとまり保育 〜 キャンプファイヤー 〜

2013/07/27

おとまり保育での子どもたちの大きな楽しみの一つは、キャンプファイヤーです。あらかじめ自分のローソクを作ってたのしみを増やしました。キャンプファイヤーの火をもらって自作のろうそくに火を灯すのです。

お化け屋敷、お風呂、食事に続いてキャンプファイヤーです。自作のローソクを持って、少し離れたところにある運動場へ行くと、空にはとても美しい月がかかっています。満月には少し早いのですが、月の光がとても明るく、昼間とは全く違う雰囲気に子どもたちは何かを感じていたにちがいありません。

キャンプファイヤーを始めるのに、あらかじめ井方に組んだ薪に点火しようと先生がポケットを探ります。
そして「あー!マッチを持って来るのを忘れた!どうして火をつけよう?」ということばから、ストーリーが始まります。「えー!どうするの?」と不安げな子どもたち。「どうしよ?」と困った声で聞き返す先生。子どもたちもいろいろ考えますが、なかなか良いアイデアが浮かんで来ません。そうしているうちに誰かが「火の神様にお願いしたら!」と言い出します。「それ、良い考えかもしれない」とその意見を採り上げる先生、「でも、どうやって火の神様を呼ぶの?」「とにかく大きな声で火の神様を呼んでみよう」子どもたちの中で話が進み、火の神様を呼んでみました。

「火のかみさまー!」何も変化はありません。

「声が小さいのかな?もっと大きな声で呼んでみよう」

「火のかみさまー!!」まだ何も起こりません。

「心を込めて、もう1回呼んでみよう」と声を振り絞って火の神様を呼びます。

すると、突然空から大きな声が降って来ました。「だれだ!わたしを呼ぶのはー」

子どもたちは響き渡る声に驚きます。中には怖くなる子もいましたが、火をもらってキャンプファイヤーをしたいという気持ちが強いのか、泣き出したりはしません。

「鞍馬山保育園のゆりぐみです」と子どもたち。

「それで、わたしになんの用かな」と火の神様。

「キャンプファイヤーの火をくださーい」と子どもたちはお願いします。

怖くて大きな声を出せない子もいますが、それでも心から一生懸命にお願いする子どもたち。火の神様から火をもらうことはできたのでしょうか・・・

おとまり保育 〜たのしみ〜

2013/07/26

おとまり保育で子どもたちが露天風呂を楽しんだことを紹介しましたが、楽しみはこれだけではありません。

みんなで、何かをして夕食後を楽しもうという意見をもとに話し合い、そこで決まったのがお化け屋敷だそうです。2グループに分かれ、グループごとに思い思いのお化けを作りながら、お化け屋敷を構成していったそうです。2グループに分かれたのは、1つのグループがお化けになっておどかす役をし、もう一方がお客さんになるためです。ですから、おとまり保育当日まで、もう一方のグループではどんなお化けを作っているのかお互いには知りませんでした。

どんなお化けを作ろうかと、グループのメンバーで話し合って決め、何を使ってどう作るかも意見を出し合って決めていったと聞きました。もちろん先生にアドバイスを求めたこともあったでしょう。

何かを行うために、先ずは様々なアイデアを出し合って、構想を練る。プランができあがったらそれを形にするために、自分は何ができるのか、できないところは誰のどんな力をどう活かすかを考えて頼み、任せる。みんなで何かを作り上げるプロセスを子どもたちは感覚でわかっているように思います。そして自分が何によって目的に貢献できるかも知っているのではないでしょうか。

ちょうちんお化けの中が光った方が良いというアイデアを形にするため、中に入れるために小さなライトを家からもってくる。ろくろっくびがそれらしく見えるためにはどうしたら良いかと考え、ダンボールなどをうまく使って表現する。ゾンビは床を這っていたほうが怖いだろうと考えてそうする。どうやってお客さんを怖がらせようかと、とてもよく考えていたことが伝わってきました。

当日、お風呂脳トラブルで多少時間が早まったお化け屋敷のオープンにあわせて見に行ってみると、思いがけないところにじっと立っているので、ドキッとさせられたお化け役の子がいました。

みんなが心と力を合わせれば、楽しいし、色んな事ができるということを子どもたちは知っているのかと思ってしまいます。

おとまり保育 〜露天風呂〜

2013/07/25

おとまり保育の楽しみはもちろん食事だけではありません。みんなでどうやって楽しむかも、話し合ったり考えたようです。おとまり保育全体が子どもたちにとって特別な2日間なのですが。そのなかでも特にスペシャルな時間といえば、夕方からお布団に入るまでの時間ではないでしょうか。先生が子どもたちに「おとまり保育で何が一番楽しかった?」と尋ねたところ、この時間帯の活動を楽しいと感じていた子が多かったようです。

準備から片付けまでの多くを自分たちで行った夕食も楽しい時間ですし、みんなで入るお風呂も特別です。といっても園にお風呂があるわけではありません。先生が事前に子どもたちに「お風呂はどうする」と尋ねると、これもいろいろな意見が出たそうです。近くにある「くらま温泉」(最近人気の入浴施設です)にみんなで行こうという意見があったり、簡易シャワーを使うという子もいました。最終的には普段使っているプールにお湯をはり、露天風呂にしてみんなで入ろうという案に落ち着いたようです。

普段のプール遊びでは、鞍馬の水は冷たいので少しお湯を足している程度ですが、このときばかりは給湯器をフル稼動させる必要があります。ところが、お湯を一気に出し過ぎたからか、ガスメーターがガス漏れと勘違いして、お湯がストップ。私たちでは復旧できなくなってしまい、業者さんを呼ぶことに。しかし、業者さんが到着するまでは1時間以上かかります。(田舎の不便なところです)

「お風呂が・・・」と、職員は一瞬青ざめましたが、機転の利く先生が何人かいて、園舎の反対側のシャワールームならガスの系統が違うのでお湯が出るはず。ホースを延長してそこからお湯を引こうということになりました。そう決まったら、早いもので、ホースをつなぐことができる蛇口に取り替えるなど様々な工夫をして給湯成功。業者さんが来てくださるまでなんとかつなぎました。みんなが心を合わせ力を合わせることで、何とかピンチは乗り越えられました。

ようやく、お湯がたまった露天風呂に入った子どもたち。この時期にしては湿度が低くさわやかな空気に包まれながら、少しトーンの落ちた青い空を眺めながら入る露天風呂は気持ちいいに違いありません。私も思わず入りたくなりました。あまりの気持ちよさに興奮気味の子どもたちはキャーキャーはしゃいでいます。その中で、Sくんは「せっかく気持ちいいお風呂なんだから、静かに入ろうよ。ほら、静かにして!セミの声が聞こえる。セミもきもちいい〜」って言ってるよ。そのことばに他の子どもたちも耳を澄ませてセミの声に聞き入っていました。

Sくんのひとことにとても心が和み、黄昏の柔らかな光に包まれたその場が、更にやわらかさを増したように感じたのは私だけではなかったはずです。

おとまり保育〜まねる〜

2013/07/24

「子どもが自分で生活する」ことをテーマに行ったおとまり保育、夕食の支度は買い物から調理、そして自分の使った食器を洗うことまで、できる限りを子どもたちが行いました。夕食の調理ではにんじんやじゃがいも、たまねぎの皮を剥き切っていましたが、みんなとても真剣に取り組んでいます。中にはとても慣れた手つきで包丁を使う子もいます。きっと家でも家族で調理をしているのでしょう。

子どもは、まねをする事で学んでゆきます。様々な動作はもちろんそうですし、心もまねをする事で育まれるのです。ですから、子どもにこうなってほしいと思うのなら、何かを教え込むよりもまず大人がそのことに真剣に取り組むことが必要です。その姿が自然と子どもの心に映り込んでゆくのです。子どもにテレビばかり見ないで本を読みなさいというのなら、大人も本を読むべきです。しかも真剣に楽しそうに。

子どもたちは食べ終わった後の食器を洗うことにも一生懸命でした。もちろん動きがぎこちなかったり、上手ではなかったり、時間がかかったりしますが、そのことに一生懸命取り組もうとする姿勢が大切なのです。子どもたちははとても真剣にに取り組んでいました。

夕食のハヤシライスを食べ終わった後に、先生が「みんなが食べ終わった後のお皿はきれいかな。園長先生のお皿を見て。」と子どもたちに声をかけていました。私は食事をした後に食器ができるだけきれいになるよう心がけていて、園で子どもたちと昼食をとるときも、食べ終わった後の食器に少しお茶を入れてきれいにするようにしています。そのことを知っていた先生が、子どもたちに、きれいに食べることの大切さを伝えようと、私のお皿を引き合いに出したのでした。食べ終わった後のお皿がきれいなら、食器も洗いやすいし、水も汚さない。なによりも、食べ物のいのちに感謝していただくということが伝えたかったようです。私のお皿を見た子どもたちは自分のお皿もきれいにしようと工夫していました。お皿に残ったハヤシライスのルーをスプーンできれいに集めて食べたり、私がお茶を使ってきれいにしているのを知っていて、まねをしている子もいました。先生が声をかけてくれたので、子どもたちが気付いて取り組んでくれたのです。きっと子どもの心に「食べ物に感謝する」というメッセージは届いたと思います。

おとまり保育〜食事〜

2013/07/23

自分たちで話し合っておとまり保育の夕食にはハヤシライスを作ると決めた5歳児たち、材料には何が必要かも話し合ったそうです。たまねぎ、お肉、にんじん、じゃがいも、いろいろな野菜が候補に挙がりました。結局いろいろなものを入れようと言うことで、材料はほとんどカレーと同じ、味はデミグラスソースというハヤシライスに決まりました。ブロッコリーという意見がでて、賛否が分かれたそうですが、ブロッコリーは単体で茹でて食べたい人はお皿に盛りつけたハヤシライスの上に飾る。食べたくない人は食べない。という選択制にしようということで解決。

先生は子どもたちの思いが広がるようにと、できるだけ時間を取って話し合ったり、食材の絵を描いたり工夫していたようです。ですから、食べることに限らず子どもたちの期待は小さな胸一杯に膨らんでいました。

食材も決まり、おとまり保育の当日、子どもたちは朝から食材の買い出しに行きました。といっても、近くにお店はないので、20分くらい電車に乗って、園に食材を納品してくださっているお店に行きました。近くにパン屋さんがあるので、翌日の朝食に使うパンも買いに行きました。

パンと言えば、朝食も子どもたちが作れるように、でも余り手間がかかりすぎないようにと、メニューにはホットドッグを選んでいました。何種類かの具材を調理の先生が用意し、その具材を子どもたちが選んで、自分でホットドッグ用のパンに入れ、アルミホイルで包んで温めます。

温めるのにも子どもたちが関われると良いということから、事前に子どもたちがオーブンを自作しました。といっても、そんなに難しいものではありません。ダンボール箱の内側にアルミホイルを貼り、外側をきれいに飾っただけです。この内側にアルミホイルを貼ったダンボール箱の上の方にホットドッグをのせるための針金を取り付け、下から炭火で温めるのです。そんなので温まるの?と思いましたが、意外と火力が強く、パンの外側がさくっとするくらいになります。この方法を教えてくれた調理の先生はピザも焼けるといっていました。この手作りオーブンを使い、キャンプ気分を味わいながら園庭での朝食となりました。

おとまり保育 〜話し合って決める〜

2013/07/22

今年も5歳児たちが、待ちに待ったお泊まり保育の日がやってきました。いつもより大きい荷物を持って、うれしさと少しばかりの不安を胸に登園してくる子どもたち。今年もおとまり保育の目的は、「子どもたちが自分で生活すること」です。もちろん普段から何でも自分たちでやっている5歳児たちですが、普段保育園で食べる機会がない夕食づくりの仕事があります。

今年も夕食のメニューは事前に子どもたちが話し合ってハヤシライスに決めたようです。ところが、子どもたちの夕食メニュー決定会議はハヤシライス賛成派と反対派に別れて紛糾したようで、なかなかメニューが決まらなかったようですが、先生も子どもたちが話し合って決めることを信じて、できるだけ口出しをせずに待っていたそうです。そうしたら、いつの間にかハヤシライス反対派が歩み寄ってくれて、無事にメニューが決まったと言っていました。こう書くと「ハヤシライスはいやだ」と言っていた子が渋々同意させられたように感じられるかもしれませんが、そうではないようです。賛成派と反対派がお互いに譲らず、硬直状態が続くので、このまま決まらなかったらどうしようかと先生も心配していたようですが、しばらく時間が経つと反対派が積極的に歩み寄ってくれたのだと言っていました。

大人だったら物別れに終わりそうですが、子どもは素直なのか、いつの間にか気持ちを合わすことができるようです。それもお互いに納得してのことです。もちろんその前段階としては徹底的に意見を交わし合う、戦わせることはしています。子どもは優柔不断なのではないかという意見もあるかもしれませんが、そういうわけではないように思います。子どもは刷り込みが少なく、我欲にこだわることがなく、心がやわらかいのだと思います。

スクロール