2016年 5月

お膳でいただく昼食 3

2016/05/04

お膳でいただく昼食は子どもたちにとっては非日常です。少し緊張しながらも、楽しんで食事をしている子が多いように思います。

今回は、ちょっと変わったメニューが登場していました。きゅうりとツナとのりを春巻きの皮で包んで焼いた春巻きです。材料を聞いたときに、暖かくやわらかいきゅうりが想像できなかったのですが、検食でいただいてみると、なかなかおいしいのです。調味料はほとんど使っていない、と調理担当の先生は言っていました。ツナの味とのりの香りで十分においしいのです。

そういえば、調味料もできるだけ少ない量で済むように工夫していると聞いたことがあります。調味料はどうしても味をつけることを目的に使いがちですが、素材の味を引き出すために、風味や香り付けにほんの少しだけ使うようにしているそうです。ですから、圓の食事を食べると一口目は味が薄すぎるように思うのですが、よく味わってみると、出汁と、それぞれの食材の持つ味がうまくバランスしているのがわかるのです。

ついつい、味付けしようと調味料を使いがちですが、素材の持つ味を引き出すことを大切にした方が、本当のおいしさを味わえるのでしょう。

それぞれの持ち味を引き出すこと、やはり、それが大切なのですね。

お膳でいただく昼食 2

2016/05/03

手間暇かけて、心を込めて作る食事は、ホントにおいしくなります。丁寧に素材を扱って、素材の持つ味を最大限に引き出すことができるよう、調理の先生たちは気を配っているそうです。野菜の炊き合わせにしても、にんじんはにんじんの、じゃがいもにはじゃがいものそれぞれの持ち味があります。その持ち味を最大限に活かすには、何から先に鍋に入れるのか、どのくらいの時間加熱するのか、様々な条件があります。同じにんじんでも、全部のにんじんが同じではありません。食材一つ一つに気持ちを運んで、そうすれば、その食材が生きるのかを考えるのだと言います。また、単独ではなくじゃがいもとにんじんを一緒に炊くことでお互いに味を補い合うようにしたいとも言っていました。
保育と同じです。ひとりひとりの子どもの良いところを引き出すためにはどうすれば良いのか、考え実践してゆくということですね。そして、子どもどうしの関係性の中で、お互いが刺激しあって学び合いそだち合うそれがステキなんでしょうね。
食材と、子どもを比べるのはよろしくないかもしれませんが、それぞれの持ち味を引き出すという意味では、共通するものがあると感じました。
みんなが、イキイキできる環境を整えると言うことなんですね。

お膳でいただく昼食 1

2016/05/02

5月5日の端午の節句を前に、圓では端午の節句のお祝いをしました。
午前中は、園庭に折り紙でこいのぼりを作る。新聞紙で兜をつくる。魚釣り、ボウリングと様々なあそびのゾーンが登場し、みんな思い思いに好きなゾーンに行って遊びます。自分で選んだ遊びにはみんなとても集中して取り組んでいました。
そんな、楽しい時間の後には、楽しい昼食が待っています。

以前も紹介しましたが、端午の節句や、七夕、七五三、ひなまつりなどには、子どもたちが銘々にお膳を使っておひるごはんをいただきます。この日も調理担当の先生たちはずいぶん朝早くから出勤して、準備をしていました。ずいぶん早く出勤したんですね。と声を掛けると、今日は品数が多いので時間がかかるかもしれない、だから、慌ててバタバタしながらつくるのはいやなので、早く出勤したと答えてくれました。落ち着いた気持ちで丁寧に作らないと、それが味に出てしまうのだそうです。だから余裕を持って調理できるように、早く出勤したのだと教えてくれました。
確かにそうだと思います。特に食べるものには作った人の気持ちが表れるかもしれません。この日のメニューは、

・筍ごはん
・春巻き
・春野菜の炊き合わせ
・和風サラダ
・花麩のおつゆ

でしたが、筍ごはんと野菜の炊き合わせ、そして花麩のおつゆの出汁は全て別にとったそうです。鰹の種類はもちろん、昆布の量も変えたと言っていました。
何事も気持ちを整えて取り組む事って大切ですね。

20160502_お膳を使っていただく昼食 1

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