2013年 4月

鳥たち

2013/04/30

山の上の池にカエルの観察に出かけた小学生たちが「寒かったー!」と言って帰ってきました。一緒に行った担当者に聞いていたら、寒かったものの子どもたちはヒキガエルの卵を見つけて興味を持っていたようです。ヒキガエルの卵はゼリー状の透明な細長い紐のようなものの中にポツポツと卵が並んで入っています。最初は気持ち悪いといって触ろうとしなかった女の子も、少しずつ慣れて来て、帰る前には普通に触っていたそうです。子どもは先入観が少ないので、すぐに慣れることができるのかもしれません。言い換えれば、変化に柔軟に対応することができるということです。

子どもたちは山に登るときに、木の枝でさえずっているオオルリに出会ったそうです。しかも長い間おなじ枝にとまっていたということです。オオルリは冬場は東南アジアなどの暖かいところで過ごし、この時期には日本にやってくる鳥です。雄はその名の通りとても美しい青色をしています。青色の羽も美しいのですが、そのさえずる声の美しさからコマドリ、ウグイスとともに日本三鳴鳥といわれています。

そういえば、今年は今のところウグイスの声を聞くことが少ないように思います。その年その年によって様々な条件で違うのでしょう。

このあたりでときどき見られるめずらしい鳥にアカショウビンがいます。この鳥も冬は南の方で過ごし、夏には日本に渡ってきます。その名の通り赤く美しい羽を持っており、赤く大きなくちばしも特徴です。昨年は5月頃によくさえずっていましたが、私は姿を見たことはありません。今年は姿を見てみたいものです。思い出のある鳥なので。

鞍馬にはいつもたくさんの鳥がいますが、今の季節は美しい声でさえずる鳥が多いように思います。新緑に包まれて鳥の声を聞いていると、とてもゆったりと落ち着いた気持ちになれます。

虫土土

2013/04/29

春はいろいろな花が咲いたり、木々が芽吹いたり、土の中から顔を出し始める生き物もいます。先日、学童保育に来ている小学生たちが、山のうえにある池に「虫土土」の観察に行きました。「虫土土」って何?と思いますよね。組み合わせて漢字一字にしてみてください。もうわかりましたよね。「蛙」です。学童の担当者が、「カエルの観察」ではおもしろくない。予定表になんとと書いてあったら、子どもたちが興味を示すだろうと考えて「虫土土」にたどり着いたようです。

遊び心たっぷりに案内に惹かれて、参加してくれた子どもたちは8名。事前のお知らせを参考にして万全の装備でやってきました。長そで、長ズボンに軍手、とにかく肌の露出を極力抑えた服装です。もちろんズボンの裾は靴下の中に入れます、ながぐつを持って来た子もいました。お弁当、水筒と、観察に必要な者を持っていざ出発。今回はお寺の自然に詳しい方が一緒に行ってくださったので、内容も楽しみです。私も行きたかったのですが、残念ながら留守番でした。

10時頃出発した子どもたちは、私が園から昼食を運んできて1人で寂しく食べ終わった1時過ぎに帰ってきました。帰ってきた子どたちの第一声は「寒かったー!」でした。その日は季節外れの寒気が流れ込んでいて山麓の保育園では少し肌寒いくらいだったのですが、山を登って峠を越えると、風も強くてとても寒かったのだそうです。冬には良くあることなのですが、山の南側では晴れていても、北側に行くと吹雪いていたりします。雪こそ降らないものの、山の上は寒かったようです。それでも、みんな楽しかったようで子どもたちや、職員の話を聞いているとわくわくしてきました。きっととても楽しんできたのでしょう。いきいきと話す子どもたちの顔が印象的でした。

芽吹き

2013/04/28

小さな芽が出てどんどん育っています

芽吹きの季節に様々な木々が芽を出し、元気に成長している様子をお伝えしました。そんな自然の木々に負けることなく冬にお寺の方が植え替えてくださった柿の木の枝から小さな若葉がたくさん顔をのぞかせています。無事に根付いたのでしょうか。

お寺の方々が寒い中苦労して植え替え、幹に藁を巻いてくださっただけに、最初小さな芽が出てきているのを見つけたときにはとても嬉しくなって、よく頑張ったね。と思わず声をかけてしまいました。柿の木を2本移植していただいたのですが、2本とも元気なようです。

1本の棒から芽がでてきました

このまま夏を越え、育ってほしいものです。

5歳児たちが畑を耕していたので見に行ったら、畑の入口に1メートルくらいの高さの木の枝が地面に立っていて、その途中から小さな芽が出ているのを見つけました。それは、植え替えの時に折れてしまった柿の枝を地面にさしておいたものでした。ちょうど挿し木をしたようになったのでしょう。それに気づいたときには、嬉しくて「わーすごい!」とことばが出てしまいました。子どもたちが集まって来たので、折れた枝をさしておいたら根が出てきて元気に生きているんだと説明したら、子どもたちはキョトントしていました。うれしさのあまり興奮して話したので、子どもたちは何のことかよくわからなかったのかもしれません。小さな枝がそうやってけなげに一生懸命生きていると思うと、とても愛しく感じると同時に、元気をたくさんもらうことができました。ありがとう。
                                                                                                                                            

     脇からももう一本

季節のうつろい

2013/04/27

      アケビの花

季節外れの寒さが続いていますが、自然は止まることなく変化を続け、季節はどんどん進んでゆきます。

美しかった八重桜も少しずつ花びらが風に舞うようになり、あざやかだったシャクナゲの花も色あせてきました。もみじの花も咲き終わり、葉が大きくなって、幼くやわらかい萌黄色から、若々しく溌剌とした若緑になってきました。園の前を歩いていると、薄緑色の光に包まれ、若葉から生命力を分けてもらっているような気になります。秋の紅葉も美しいのですが、今の季節のもみじもとても美しく、私は好きです。もみじの緑が目立ちますが、様々な木々も芽吹いています。

        モクレン


山ではアケビの花が咲いていました。毎年春に花が咲いて秋には実が実るので、何とかして子どもたちに見せたいと思うのですが、いつの間にか何者かに取られてしまうので、今年こそは何とかしたいと思っています。

アセビは赤い新芽をだし小さな白い花が美しく咲いています。

園庭では舞い降りたモクレンの花びらで子どもたちが遊んでいますし、小さくてかわいらしいグミの花がたくさん咲きました。

       グミの花

去年はグミの実が成ったのですが、これも何者かに食べられてしまいました。今年は食べられるでしょうか。

ついこの間までつぼみだったヤブツバキの花がたくさん開きました。子どもたちは大人に頼んで花をとってもらって椿のみつのほのかな甘さを味わっています。

ケヤキも芽吹いていますし、ムクノキも小さな葉っぱが顔を出しはじめました。葉っぱの付け根には小さな花芽も付いています。シャガの花も咲いています。

       ムクノキ

子どもたちが季節の変化を感じ、興味を持てるように工夫して、自然を楽しんでゆきたいと思います。
                                                                                                                                                                                         

       ヤブツバキ

チームワーク

2013/04/26

職員紹介のポスターを用務員さんが作成してくれて、園舎の入口に掲示しています。タイトルは「くらまやまほいくえんの仲間たち〜わたしの得意な料理は・・・?編」となっていて、職員ひとり1人の顔写真と名前、そして自分の得意な料理が書いてあることを紹介しました。

近くで仕事をしていて、いつも私たちを助けてくださるお寺の職員の皆さんにも保育園にどんな職員がいるのか知っていただこうと、このポスターを回覧していただきました。

そうしたら、ある職員さんから、「良くこれだけバランス良く整いましたね。」という感想をいただいました。最初は何のことかわからなかったのですが、どういうことなのか聞いてみると、得意料理が和洋中全てのジャンルにまたがっていて、おかずあり、ご飯ものあり、デザートまであって、さすがに飲み物はないかと思ったら、ジンジャエールがしっかり控えていたので驚いた。という感想です。「全員で様々な料理を網羅し、欠けるところのない抜群のチームですね。」というコメントまでいただきました。

そう言われてみればそうです。とてもおもしろい視点で見てくださっているのに感心してしまいました。それと同時に、得意料理がみんなこれだけバラエティに富んでいて、悪く言えばバラバラで、それでいて全体を見れば基本的な和洋中のジャンルは押さえつつ、おかずからご飯、デザート、飲み物までを網羅しているのっておもしろいですね。

お寺の方が言ってくださったように、欠けるところのない抜群のチームなのだと思います。得意料理がそうなのですから、仕事の上でも抜群のチームなのでしょうし、チームワークが発揮できるなら、仕事でも幅の広い様々な可能性が活かせるチームワークが発揮できるはずだと思いました。100%発揮できていないとしたら、それは園長である私が悪いのです。
それぞれの料理が主張しながらも全体としてバランスがとれておいしい。そんな料理のように、ひとり1人が適切なポジションで最高の仕事ができるチームになって、みんなの力が十二分に発揮できるように環境を整えてゆくことに力を尽くしてゆかなくてはなりません。

得意料理

2013/04/25

「皆さんの得意な料理は何ですか?」新年度の準備をしているとき、保育士と用務員を兼任している職員が、全ての職員に尋ねていました。なぜそんなことを聞いているのかと思ったら、今年の職員紹介は得意料理編なのだそうです。なんて言っても意味不明ですね。

当園では、新入園児さんとその保護者の皆様に、職員の顔と名前を知っていただくために、職員を紹介するポスター?を園児と保護者用の入口に貼り出しています。

そこには、職員ひとり1人の顔写真と、名前、そしてプロフィールの代わりに今年は「得意な料理」が取り上げられています。ちなみに昨年は「自分を動物に例えると何?」と言うテーマでした。

顔写真と名前だけではなく、テーマに沿ったひとことがあるだけで、そこをきっかけに保護者との会話が広がったり、つながりが深まったりするだろう。という担当者の配慮からこんなコメントが添えられているのです。

今年のテーマ「得意料理」にはこんな料理が並んでいます。
グラタン、だしまき、BBQ、生チョコレート、アップルパイ、ジンジャエール、ささみの梅肉巻、ハンバーグ、山菜ご飯、玉子焼き、炒め物、餃子、そばめし、チキンカレー
チキンカレーは私です。最近は作っていないので、もう作り方を忘れてしまったかもしれません。

何だかおなかがすいてきました。いろいろな種類があるけど、よく見ると濃いものが多いような気がします。いちどそれぞれに作ってもらって食べてみたいものです。

ありがとうはしあわせ

2013/04/24

「人間は勝手なものです。」地域の皆様との会話では、そんなことを話してくださった方もありました。ありがたかったものが、感謝の心を忘れると、すぐにあたりまえになってしまうという話です。

ある村で、高齢者の通院が便利になるようにと、無料送迎バスを走らせたそうです。最初は涙を流さんばかりに喜んでいた人たちが、しばらくしてそれに慣れてしまうと、バスが来るのが遅いだとか、もっと本数を増やしてほしいだとか不満や要望が多く出てくるようになった。そんな話しを聞きました。最初は、とても「ありがたい」はずだった無料送迎バスが、だんだん「あたりまえ」になって、ついには不満まで飛び出すようになってしまったのでしょう。「ありがたい」が減って「あたりまえ」になってしまったのです。

よく言われることですが、「ありがたい」は「有ること難い」ですから、ここにこうしてあること、こうあることはとても難しいこと、希有なこと、だからありがたいのです。「ありがたい」の反対は「あたりまえ」なのだそうです。「あたりまえ」が増えると、「ありがたい」「ありがとう」は減ってゆきます。

当園のコンセプトブックに「ありがとうはしあわせ」と言うことばをあげています。心の底から「ありがたい」「ありがとう」と思えることが増えると、それがそのまま「しあわせ」が増えることにつながるのだと思います。

いつでも、どこでも、なにがあっても心の底から「ありがとう」と感じられることが増えれば、それだけ自分自身が幸せになれる。いつもそんな心構えでいたいものです。

いろいろな方が、いろいろなことを教えてくださいます。

ありがたいことです。

おなじ

2013/04/23

先日、地域の方々とお話しする機会がありました。地域の良いところ、現状や課題、将来どんな地域であると良いのかなど、様々なことが話題にのぼっていました。手前味噌のようですが、鞍馬はとても良い地域だと思います。自然は豊かですし、鞍馬の火祭りをはじめ、古くから続く様々な伝統や文化が息づいています。そして市街地へのアクセスも決して悪くはありません。ところが住んでいるとあまりにもあたりまえすぎて、その良さに気づかないこともあります。地域のいろいろな立場の人が、立場を越えて、30年、50年先の地域の姿を、こんな鞍馬であってほしい。という夢を語り合えるとどんなにステキだろうと思いました。

地域の姿と直接結びつく話ではありませんが、こんなことをおっしゃっていた方がありました。「いろんなことがあるけれど、最後は自分の心次第」辛いことも、腹の立つことも、悲しいこともあるけれど、それを自分が心でどう受けとめるかが、問題なのだという趣旨の話です。辛いことや苦しいこと、腹の立つことも自分に何か教えてくれている、そこから学ぶことができると思えば、ありがたいことになる。失敗だっておなじで、そこから学ばないと意味がない。だから失敗は最大のチャンスだ。すべてのものごとが自分の学びに繋がっている。学ばせてくれていると考えれば、これほどありがたいことはない。とおっしゃるのです。

それを聞いて驚きました。先に紹介した社長様も同じようなことをおっしゃっていましたし、私自身もそのことについて、考える機会が多くなってきていて、本当にそうだと思っているところだからです。そして、どうやって自分を律し、それを実践してゆこうかと、どうにもならない自分の心と悪戦苦闘する日々が続いているからです。何かに取り組もうとしていると、勇気づけてくださる方が、現れてくださるのかもしれません。ありがたいことです。

MとWの法則

2013/04/22

「朝日を拝んで、しあわせ」や「一日一度は大爆笑」を続けていると本当に幸せに、そして明るくなってくる。きっとそうなのだと思います。その話をしてくださった方は、こんなこともおっしゃっていました。「同じことがやってきても、幸せと不幸せのあいだを行ったり来たりしている。」一つの出来事でも幸せにも不幸せにもなる。どんなことでもそれを幸せにするのも不幸せにするのも自分自身だということでしょう。もちろん自分の心が揺れてしまうことも多いものです。「今の自分の幸せを多くの人に分けて差し上げたい。そうすることで、誰かのお役に立ち、社会に根付いてゆきたい。」ともおっしゃっていました。

MとWの法則
Mはmust、Wはwant、mustとwantの法則というのを実践しているという話しもしてくださいました。mustはやらなければならないこと、wantはやりたいこと。やらなければならないことをやり、やりたいことをやるのだそうです。それはお金のためにやるのではないのです。きっと、自分の心の声に耳をかたむけ、自分の心の奥底と相談しながら、本心からやらなくてはならないこと、自分がやりたいことをやってゆくということなのでしょう。

これを聞いて、思い当たったことがありました。私の場合、理念のためにやりたいことをやるにウエイトがかかりすぎていて、やらなくてはならないことをやる。部分が薄くなっていたかもしれません。

真摯に理念に取り組むと、仕事の内容は違っても同じような課題や学びに出会いながら進んでゆくのでしょう。真摯に努力していらっしゃる方から学ぶことは大変多いことに改めて気づきましたし、がんばれ!と勇気づけられているように感じました。

ありがとうございました。

毎日

2013/04/21

またまた冬に逆戻りしたかのような寒さが続いています。今朝の気温は5度、午前11時ごろでも7度しかありません。あまりの寒さに風邪をひいてしまったようです。それとも、もしかしたら花粉症か何かアレルギーの症状が出ているのでしょうか。困ったものです。

毎日がバタバタと過ぎてゆきますが、そんな日々だからこそ、敢えて少し立ち止まり、自分自身や周囲の状況を見つめ直してみる必要があります。そんなことを思いながら、ふと見上げると目に飛び込んでくる景色がずいぶん変わっています。小さかったもみじの新芽が、ずいぶん大きな葉に成長していて、ときおり雲間から降り注ぐ日差しを緑色に染めています。夜の間に降った雨のせいで、しっとりと潤った新緑のみずみずしい緑の美しさに心が洗われ、落ち着きます。いつも落ち着いた心で、自分自身を、真実を見つめられると良いと思います。

毎朝、朝日をおがみ「ありがとうございます。しあわせ。」と言うようにしている。1日1回は大笑いするようにしている。先日お話をうかがった社長さんがおっしゃっていました。毎日「しあわせ」と言っていると幸せになってくるし、1日1回大笑いと最初は決めて行っていたが、そのうち意識しなくても大笑いするようになっていた。笑った後は気持ちが良くなる。というお話しをされていました。毎日、何かを続けることってとても大変です。でも続けていると本当にそうなってくるのですね。これは毎日ではありませんが、私もときどき子どもと大笑いしていることがあります。子どもといると、何でもないことが無性におかしくなってきて笑ってしまうのです。子どももつられて笑いますし、またそれがおかしくて私も笑ってしまうという笑いの連鎖になることがあります。そうすると子どもも私もとってもハッピーです。

毎日、楽しく明るくいられると、本当に楽しく明るくなってくるのだと思います。

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