2012年 10月

こころ 1

2012/10/12

こころって不思議だと思いませんか。いろいろな刺激に様々に反応し、いつもコロコロ動いてとらえどころがありません。放っておくと、いろんなことがどんどんこころにうかんできて、それがどんどん展開されていって、際限なくいろいろなことにとらわれていってしまいます。喜怒哀楽、特に怒りや悲しみなど強い刺激にはすぐに反応してどんどん妄想がふくらんでしまいます。

例えば、誰かに嫌なことを言われたとします。カチンときて、その場で言い返しても言い返さなくても、こころにそのことが残り、そこから「そういえばこのあいだも、あんなこと言われたな」「きっとあいつは俺のことが嫌いなんだ」とか「あいつはひどいやつだ」などと思い込んで、心の中に勝手に「ひどいやつ」という「あいつ」像を造って、何か理屈をつけては、心の中に作った「ひどいあいつ」を攻撃したりします。ところが実際にその人と話してみると、悪い人じゃなかったりします。こんなふうに心はとらえどころがないし、コントロールしにくいものです。このコントロールがしっかりできるとよいのでしょうけれど・・・

ところで、赤ちゃんはいつごろからこころが働き出すのでしょう。赤ちゃんのこころにつての講義を聴く機会がありました。京都大学文学研究科心理学研究室乳幼児発達研究グループの板倉昭二教授が講師です。先生の研究は比較認知発達科学という分野だそうです。比較認知発達科学とは、乳幼児期の子どもの発達、親子関係、家族関係、や子育てなどの在り方を、霊長類と比較して、認知発達の視点から分析する学問で、「人間とは何か」を考えることが大きな目的のひとつです。人間の本質を考える学問と言えます。

板倉先生のご研究は、ロボットの研究者とも協力し合い、ヒトとヒト以外の動物、主にチンパンジーなどの霊長類の乳児の発達を比較することからはじめ、そのチンパンジーなどの霊長類やヒトを対象とした研究から得た知見を理論化してロボットに実装することによってその理論を検証するというユニークな方法をとっていらっしゃると伺いました。

講義を聴く前からわくわくしていたのは私だけでしょうか・・・

きょうのごはん

2012/10/12

・ごはん

・だしふりかけ

・ぶりの照り焼き

・ブロッコリーのおかか和え

・けんちん汁

けんか

2012/10/12

夕方、いつもは仲の良い4才児の男の子同志がブロックをめぐってけんかが始まりました。
二人とも気持ちがゆずれず、激しい取っ組み合いまで発展したので、「これは仲裁に入らないとダメかなぁ…」と思っていた時の事。

3才児の女の子がすっと二人の間に入って、二人の目を交互に見合いながら「順番にする?じゃんけんにする?」など話している様子。

男の子二人は一つ年下の女の子に言われたって気持ちがあったのかどうかはわからないけれど、すーっとクールダウンされて空気がなごみ、二人でじゃんけんしてニコニコ笑って終了。

女の子もそれからすっとその場を離れていきました。
あー、大人が入らなくて良かったと言う気持ちと、取っ組み合いのケンカの間に冷静に入っていった女の子に脱帽したひとときでした。

心 和む

2012/10/11

季節がどんどん進んでゆきます。朝夕は肌寒いくらいになってきました。日が落ちると気温は16度くらいまで下がっています。まだまだ寒いという気温ではないのですが、ついこの間まで、暑いくらいの日もあったので、急に気温が下がると寒く感じてしまいます。ラジオのパーソナリティが「年々春と秋が短くなっているように思う」と言っていました。確かに、春にしても秋にしても良い季候の時期が短くなっているようにも思います。

自然は季節の移り変わりを映しています。カシの木にはまだ小さなドングリがたくさん着いていますし、ときどき、ムササビが落とすのか、枝に着いたままのドングリが落ちていることがあります。お寺の参道には、カヤの実がたくさん落ちていて良い香りがしています。アケビの実も薄紫色になって割れ、種が見えていました。この種をくるんでいるゼリー状の部分が不思議な甘さなんです。子どもの頃によく食べました。食べられそうなものばかりですみません。昨日おいも掘りに行ったら、ススキの穂が美しく風になびいていました。

先日、昼食にしようと、園児達の間に空いた席はないかと探していたら、各テーブルにかわいらしい花が飾ってあるのに気がつきました。前々から昼食の時間が少し賑やかすぎると感じていたので、子どもたちがゆったりとした気持ちで、ゆっくりと食事を頂くためにはどうすれば良いのだろうということを考えていました。

その方法のひとつとして各テーブルにテーブルクロスを敷いて、花を飾りたいと思っていました。しかし、なかなか実現できなかったのですが、ふと見るとかわいらしい花が、食卓の雰囲気をやわらかくしてくれています。

どうしたのかと聞いたら、3歳児たちが、散歩に行って少し摘んできたそうです。園庭の花壇や、近くに生えている草花なので、決して派手ではありませんが、ネコジャラシが入っていたりして素朴で優しい感じがします。子どもたちも花を意識しているようです。

花を摘んでくる子どもたちも、友達からありがとうといわれるのが嬉しいのか、良く気をつけています。自分のしたことで誰かが喜んでくれることは、基本的な喜びです。そんな喜びをたくさん味わって欲しいものです。私もとても嬉しく思いました。

お花を飾って

2012/10/11

年少組が簡単なお当番をしはじめることになりました。

給食準備のお手伝いとして各テーブルに花の入った花瓶を置いていきます。

花は散歩途中に摘んだ野の花でとても素朴なんですが机の上の雰囲気が優しく変わります。

ある日、年長組のR君が「あー・・・どうしよう・・・迷う・・・!!」と言っていました。

訳を聞くと 花瓶の花の種類がいろいろあるのでどの机で食べようか迷うというのです。

R君は簡単には決めず、しばらく真剣に迷って自分の席を決めていました。

ちょっとした環境の変化なんですが子ども達の心には大きなものに映ることもあるんでしょうね。

R君の素直で感性豊かな姿にもとても嬉しくなりました。

おいも

2012/10/10

いもほり

春に植えたさつまいもが大きくなったよ!とお世話になっている農家の方から連絡をいただいたのは、9月の中旬だったのですが、ようやく今日、いもほりに行くことができました。

さわやかな秋晴れという訳ではありませんが、晴れたり曇ったりのいもほりにはちょうど良い天気です。快晴の秋空もとても気持ち良いのですが、日陰のない畑では暑すぎることもあります。

4・5歳児がバスに乗って滋賀県守山市の畑に向けて出発。みんな、朝からワクワクドキドキです。畑についたら、おいもの世話をしてくださった方にお礼を言い、早速、おいものところへ行くと、子どもたちがおいもを掘りやすいように、つるは刈ってくださっていました。おいものつるを刈るところからやってみたいとも思っていたのですが、子どもたちには、それはちょっと難しすぎるかもしれません。

でも、子どもたちが掘らせていただく畑のすぐ横に、つるがついたままにしたおいももあったので、春に植えた苗が大きくなって、こんなにたくさんの葉っぱをつけて、はじめて地面の下においもができることを理解できた子もいました。

さて、いよいよおいもを掘ります。大人におおきなスコップであらかじめ少し掘り起こしてもらってから挑戦する子、おとなには一切手伝ってもらうとなく、自分ででほりだそうとする子もいます。最初から自分でやろうとすると。素手でお芋の周りの土をとってゆかなくてはなりません。途中で掘るのをあきらめて、おいもをひっぱったりすると、ぽきっと折れてしまうので、根気がいります。それでも自分で掘り出すと決めたらもくもくと掘り続ける子が何人もいました。

大人がある程度掘り起こしたのをどんどんとって行く要領のいい子もいます。ついさっき自分のとったおいもを「見て見て」と見せていたと思ったら、あっという間に次を掘り起こしていました。

いろいろな子がいるからこそいいのだろうな・・・と思いました。

小さいのから大きいのまで、たくさんとれたので子どもたちも満足そうでした。「おいもほり、たのしかったなー!」ニコニコしながらそう言ってくれた男の子の顔が忘れられません。

消防車

2012/10/10

先日、京都市消防局から保育園の運動場に消防車がやってきました。

間近で見る消防車にみんな興味津々な様子で、消防士さんの服やヘルメットを身につけたり、消防車にはどんなものがついているのかを見ました。

その後、幼児クラスの子ども達は消防車の写生をしました。

そんな中、一人の男の子が困った顏をして、手をとめていました。

しばらくすると涙が溢れてきて・・・

私はふと自分の子どもの頃を思い出しました。

私も幼い頃、絵を描く時にいつも悲しくなり、どうしていいのか分からず泣いていた記憶があります。

細かな気持ちをうまく言い表せないのですが、どうしても涙が出てくるのです。

その時に泣いていた男の子が当時の私と同じ気持ちだったかは分かりませんが、絶対に受け止めたいと思う瞬間でした。

どうすれば少しでも楽しく描けるようになるのか、考えたいと思います。

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