2012年 12月

冬至

2012/12/21

今日は二十四節季の冬至です。1年のうちで昼が一番短く、夜が長い日です。この日を境に昼が長くなってゆくので、この日を1年の始まりと考えていたこともあるといわれています。現代の便利な生活では、それこそ昼夜の長さをそれほど気にせずに過ごそうと思えば過ごせます。しかし昔の人にとってはとても重要なことだったのだと思われます。冬には太陽が見える時間がどんどん短くなってゆくのですから、不安でしょうし、冬至を境に少しずつ昼が長くなってゆくというのは嬉しいことだったのではないでしょうか。世界の各地で、冬至にまつわる行事がいろいろ行われているようです。特に北極圏などの高緯度地域では、太陽も高くは昇らず、日が昇ったと思ったらすぐにまた長い夜がやってくるとなると、昼が長くなるのは待ち遠しいことだと思います。クリスマスの起源はこの冬至のおまつりだともいわれています。

日本の冬至といえば、かぼちゃにを食べることとゆず湯が有名ですが、ビタミンやカロチンを多く含むかぼちゃは野菜の少ない季節に栄養を補給するのに良いので食べられるようになり、冬至にかぼちゃをたべると風邪をひかないなどといわれるようです。

ゆず湯は江戸時代頃からはじまった習慣のようで、血行をよくする効果があり、冷え性や風邪の予防などに効果があるとされています。

ゆずといえば、11月のある日、園に行くと柚のとても良い香りがしていました。香りに誘われて、保育室の方へ言ってみると。たくさんのゆずを保育士と調理員が鍋で煮ているのです。このゆずどうしたのと聞くと。園庭の生け垣に柚の木があってたくさん実がなっていたので、ゆずジャムを作っているというのです。そういえば、そんな木があったなくらいにしか覚えていなかったので、これほどたくさんのみをつけているとは、驚きでした。ゆずに砂糖を加えて煮詰めてジャム状にしたものを、お湯で薄めてゆずジュースにして子どもたちと飲んでみようとしていたようです。

少し味見をさせてもらったのですが、かなり苦味があるように思ったので、子どもが飲むのか少し気になりましたが、その日はあいにく出かける予定が合ったので、子どもたちと一緒にいただくことはできませんでしたが、あとで様子を聞くと、みんな喜んで飲んでいたそうです。自分たちが収穫したゆずがジュースになって出てきたのですから、嬉し飼ったのだと思います。

こういった自然の食べ物を見つけて、子どもたちと工夫しながらいただくのって、ステキだと思いました。

たくさんとれた柚の実

  鮮やかな色のゆずジャム

触るということ 1

2012/12/20

日本赤ちゃん学会理事長 小西行郎先生の講義を聴く機会に恵まれました。「赤ちゃんの触る」ということについてです。お話しは、触覚とは「触る」感覚か、「触られる」感覚かという問いからはじまりました。最近の研究から「触る」と言うことが重要視されてきているにもかかわらず、赤ちゃん「が」触る機会が減ってきていないか気になるとおっしゃっていました。

赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるときから動いていることはよく知られていることですが、なぜ動くのでしょうか。「動く」ことによって「触る」ことがおこり、この繰り返しが運動パターンを作っているそうです。そしてこのことに大切なのが、赤ちゃんが自発的に動く、自ら動くことなのです。おなかのなかの赤ちゃんを外から動かすことはできませんから自発的に動いているのですが・・・

「先ず動くこと」、そして「動く」ことが「触」るをもたらし、それが発達の基礎を形成するのだそうです。それは、何も赤ちゃんの時に限ることではなく、幼児になってもそのサイクルは基本的には変わらないようで、子どもの発達は「子どもが動く」ことからはじまるようです。ですから、保育においても、大人が大人目線で、大人の都合だけで計画を立て、それを子どもにやらせるのではなく、子どもの動きをしっかり見ることで、今この子に必要なことを読み取り、それに合わせて計画を立てるべきだということなのです。つまり、出発は「子どもから」なのです。そして、大切なのは子どもが自ら動き出すということなのです。

「今の保育は大人が「やってあげる」ことが多すぎるのが気になる。」と、先生はおっしゃっていました。

まずは子どもが自発的に動いているところを見て、その動きが続けられたり発展できるように、環境を整えること。目の前の子ども一人一人から出発して保育を考えるという意味でも「子ども主体」の保育が大切だということがわかります。

まちくさ カード

2012/12/19

子どもたちが、自分の見つけたまちくさを発表しているあいだに、データセンターで写真がプリントアウトされました。一人ひとりの一番お気に入りのまちくさの写真を選んでプリントアウトしてもらったのです。

発表が終わったら、それを使ってまちくさカードを作ります。自分で見つけて自分で名前をつけた草、道端になにげなく生えている草もここまでやると愛着が湧きます。身近な自然に興味と関心を持って接することができました。

あらかじめ用意してくださったまちくさ台紙に、自分で名前をつけたまちくさの写真を貼り付け、空いた部分に思い思いの装飾を施します。絵を描いたりシールを貼ったり、スタンプをおしたり、みんな夢中で取り組んでいました。普段は使ったことのないようなシールや、スタンプなど、珍しいものがたくさんあったこともあるかとは思いますが、やはり、まちくさを探して名前をつけたこと、それを発表した体験があったからこそ、最後のまちくさカード作りにも気持ちを込めて取り組むことができたのではないでしょうか。

子どもたちは様々な活動をしますが、それがその子の発達につながるのは、その子が自発的に主体的に取り組んだときです。「しなさい!」といってやらせれば子どもはやりますが、それはその子の力や学びにはなりにくいと思います。しかし、初めて取り組むことは、大人がそのおもしろさを示してあげたり、誘ってあげることも時には、子どもによっては必要です。

これって「なんかおもしろそう!」と子どもが興味を持つことが、自発的にとりくむきっかけになるのです。そんな、きっかけをいたくさん用意しておきたいと思っています。

まちくさワークショップでは、まちくさ博士や「子どもとアーティストの出会い」の皆様がたくさんきっかけを作ってくださったおかげで、子どもたちは自ら楽しく取り組めました。

その日の夕方、お迎えにいらしたお母さんに自分の作ったカードを見せて嬉しそうに話す子どもの笑顔はとてもステキでした。

このステキな取り組みにお力を頂戴した多くの皆様に心から感謝しています。ありがとうございました。

まちくさ発表

2012/12/18

   みつけたよ!写真撮って!

「京都洛北・まちくさみっけ」このフィールドワークには、主催者である京都洛北・森と水の会のお客様や、協賛してくださった日本写真印刷株式会社の方々も参加してくださいました。

子どもがリラックスして取り組み、自分らしさを存分に発揮して素直に楽しめるようにご配慮いただいたのは、まちくさ博士や「子どもとアーティストの出会い」の皆様でした。そして、子どもたちのステキな様子を多くの人々に伝えるべく、子どもたちが心を開いて話せるようがんばってくださっていたのは、取材にいらしていた FM OSAKA のクルーです。

 マイクを向けられてちょっと緊張

レポーターさんは子どもたち一人一人にインタビューしてくださっていました。それも子どもが緊張したり構えたりしないように随分配慮しながらです。ですから恥ずかしがり屋さんの子も思ったより話していました。私のインタビューを含めて、ぎゅっと凝縮されたレポートが翌日オンエアされていましたが、ランダムに録音していらっしゃったものが、こんなにもまとまるものなのかとプロの技に感心すると共に短いレポートでも放送するまでには大変な手間がかかっているということを感じました。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、まちくさをみつけて名前をつけ、

    みんなの前で発表

デジタルカメラで撮影する段階は終了。もっとやりたいという子どもに、次にすることとその楽しさを説明しながら、室内に戻ります。そこにはデータセンターができていて、撮影したデジタルカメラの写真をパソコンに取り込み、その中から子どもが自分のお気に入りを一枚選び、みんなの前で、どんな名前をつけたのか、なぜその名前にしたのかなどを発表する時間です。さすがに大勢の見ず知らずの方がたくさんいらっしゃるなかでは、堂々と発表とはいきませんでしたが、全員自分の思ったことを述べていました。子どもたちの力を感じました。

当園の目指す子ども像の中に、「自分の想いを伝えられる子」というのがありますが、ほんとにそうなって欲しいと思います。そのためには何が必要か?・・・まずは聞いてあげることだと思います。この人になら聞いてもらえると思うから、伝えようとするのです。「相手を受けとめられる子」というのも目指す子ども像にあるのですが、まずは大人が子どもを受けとめることが大切なのだと思います。ついつい「ああでもない。こうでもない。ああしなさい。こうしなさい。」と一方的に言ったり、指示してしまいがちです。先ずは聞く、そして子どもが自分で考えるようなことばを返してあげることを心がけたいと思います。

まちくさ 見て!見て!

2012/12/17

まちくさを見つけてその楽しさがわかってくると、子どもたちは次から次へと名前をつけてゆきます。自分のみつけたまちくさを早く見せたくて、「はかせー!」「はるかちゃーん!」とグループリーダーを呼びます。さっき会ったばかりの「まちくさ博士」や「子どもとアーティストの出会い」の井手上さん、ボランティアスタッフの方ともすっかり仲良くなっています。

子どもは素直なので、安心できる人だとわかるとすぐに仲良くなることができます。それは相手を純粋に一人の人として見て接しているからででしょう。世界中どこへ行っても子ども同士はすぐに仲良くなることができます。人を外見やことば、肩書きなど様々な属性で判断するのではなく、その人自身を感じているのでしょう。

子どもがそう接してくれるのだったら、大人だって同じように子どもに接する必要があります。どうしても、子どもだから、何もわからないから、できないから、大人の言うとおりにしなさい。という先入観をもって接してしまいがちです。もちろん大人より知っていることは少ないし、できることも少ないのですが、一人の人間であることには間違いありません。言いたいことだってやりたいことだってありますし、様々な行動には子どもなりの意味があるのです。まずは、ありのままの子どもを素直に受けとめたいと思います。

変な先入観なしに、素直なその人自身を素直に見ること。子どもが自然にそうするように、大人もそうできるはずなのに、すぐに先入観など余計な情報に流されてしまいます。相手が子どもであれ大人であれ、素直な心で素直に人に接したいものです。それは、言い換えれば、相手を、その人を、その人の役割をリスペクトするということなのかもしれません。

夢中になってまちくさをみつけ、みつけたら、嬉しそうに「見て!見て!」といえる子どもたちの素直な姿からそんなことを感じました。

まちくさ みつけたよ

2012/12/16

普段何気なく見過ごしてしまっている草に名前をつけることに子どもたちは戸惑うかなと思っていましたが、スタッフの皆さんがうまく興味をつないでくださったのですぐに慣れ、次々に草を見つけては、名前をつけていました。

       きみとぼく

椿の木の幹から並んで生えた脇芽に「きみとぼく」という名前をつけた子、太い欅の根元から幹に沿ってのびるつる性植物に気の横に棒が立ってる見たいやし「きぼう」と名付けた子、ユキノシタの小さな葉が2枚向き合って生えているのをみて「はさまれそう」、少し高いところにあった細い葉がたくさん生えているのが「おそいかかりそう」、同じ種類の草に「はなび」とつけた子もいました。子どもの発想力は無限というか、計り知れません。私などは「草を見つけて名前をつける」という固定疑念にすでに縛られているので、どこかかから石を持ってきて草の横において何かに見たてていたのには驚きました。

       きぼう


子どもたちのこうした発想の豊かさが、思う存分発揮できる環境をできるだけ保証したいと思いました。

発想の豊かさというのは、子どもの得意とするところです。しかし、子どもは論理的に思考することは、あまり得意ではありません。それは、情報の通り道である脳の神経回路のいろいろなルートを情報が通るからだと言われています。成長するにつれて情報の通り道が絞り込まれてくるのだそうです。

ですから発達はできることが増えてゆくのではなく、はたらきが「変化」してゆくことだと考えられます。つまり役割が変わってくるということなのです。ですから、赤ちゃんには赤ちゃんの役割、幼児には幼児の役割、学童には学童の、青年には青年の、壮年には壮年の、高齢者には高齢者の役割がそれぞれあるのです。「もう年をとって身体も思うように動かんようになって、あかんわ」とご高齢の方がおっしゃるのを聞くことがありますが、年をとって運動機能は衰えても包容力が増すとか、ものごとの見方が変わるとか、何かそういう変化があるのだと思います。

もちろん年齢の違いだけではなく、様々な違いを私たちは持っています。そんな「違う」ということが、お互いに活かされて生きられると良いですね。

まちくささがしに

2012/12/15

「京都洛北まちくさみっけ」、多くの方々に支えられて開催されたイベントがいよいよスタートです。正直言って私は、たくさんの大人に見られる中で子どもたちが緊張してしまって、普段通りの活動ができないのではないかと心配をしていました。

ところが、いざ始まっみるとそんな私の心配はどこかに吹っ飛んでしまいました。子どもたちはとても元気で、目をキラキラと輝かせています。「今から何が始まるのだろう」という期待でいっぱいなのでしょう。かといって興奮しすぎて騒ぐわけでもなく、やる気いっぱいで参加してくれました。その姿は、「わたしたちは大丈夫、ちゃんと信じててね」と言っているようで、心配してしまった自分が少し恥ずかしくなりました。

まずはまちくさ博士から、「まちくさ」ってなに?という説明を聞きます。博士が撮影されたまちくさの写真を見せていただきながら、「みんなだったらなんていう名前にする?」という博士の問いかけに、どんどんいろいろな名前が出てきます。博士のつけた名前に近いものもあれば、全く異なる視点からの名前もあります。

みんなも外に出て自分の好きな草を見つけられるかなと聞かれて子どもたちはやる気いっぱい。わくわくしているのが伝わってきます。まずは、3つのグループに別れ、それぞれに博士、「NPO法人子どもとアーティストの出会い」の井手上さん、ボランティアスタッフがグループリーダーになってくださってグループの子どもたちをリードしてくださいます。子どもが好きな草を見つけたら、自分で名前をつけ、リーダーに頼んで、写真を撮ってもらいます。

要領がわかったらいよいよ出発。最初からどんどん見つける子、なかなかみつけられない子、さまざまですが博士や井手上さん、ボランティアスタッフのみなさんが絶妙な距離感で見守り素敵にリードしてくださるので子どもたちは、どんどん楽しくなってゆきました。

多くの人の力で

2012/12/14

道端の草に目を向け、心を寄せ、名前をつけることで、草を身近に感じる。草に興味や探求心を持つことを通して、自然が自分に近いものだと気づくことを目的に開催された「まちくさワークショップ」自分のイメージで道端の草に名前をつけるという方法は、自然と子どもをつなげるアプローチの一つです。このワークショップは、NPO法人 子どもとアーティストの出会い(代表 井手上春香さん)のプロデュースにより、まちくさ博士の重本晋平さんが中心となって行ってくださいました。

今回のワークショップは「京都洛北まちくさみっけ!」という名称で「京都洛北・森と水の会」という洛北の社寺が集まって作っている会が主催して行われたものです。「京都洛北・森と水の会」は洛北に伝わる豊かな自然と信仰を受け継ぐとともに顕彰し、未来につなげてゆこうという趣旨で発足した会です。この会とお寺とのご縁があって当園で今回のワークショップが開催されたのです。

そして、京都に本社があり、「印刷技術を核に展開する多様な製品とサービスを通して社会に文化的・経済的な価値を提供することを使命」として企業活動を行っている日本写真印刷株式会社がCSR活動の一環として協賛してくださいました。

日本写真印刷株式会社の担当者の方々、そしてNPO法人 子どもとアーティストの出会い代表 井手上さんは、企画段階から何度も当園に足を運んでいただき綿密に打合せをするなど、とても丁寧に関わってくださいました。

そして、開催日当日の12月12日には、ラジオ局 FM OSAKAや関西の情報誌Kansai Walkerの取材もあり、森と水の会のお客様も含めると、30名近い大人が、11名の子どもたちのために時間を割いて集まってくださいました。

多くの皆様に支えられて活動ができ、とても嬉しく思いました。ご協力いただいた皆様ありがとうございました。

京都洛北・森と水の会 ホームページ http://kyotorakuhoku.com/
日本写真印刷株式会社 ホームページ http://www.nissha.co.jp/news/2012/12/14hk_1.html(活動の様子が掲載されています)

まちくさ

2012/12/13

「まちくさ」って何だと思いますか?

そうです。その名の通り「町に生えている草」です。コンクリートのすき間、溝の中、空き地に生えている、普段は見過ごしてしまっているような、いわゆる雑草と呼ばれる草です。そんな、普段は気にもとめないような町に生える雑草に敢えて注目して「まちくさ」と呼ぶのです。そして、この「まちくさ」をただ「雑草」と呼ぶのではなく、自分なりの名前をつけてみようという試みをはじめたアーティストの方がいらっしゃいます。まちくさ博士 重本 晋平 さんです。

そして、重本さんのようなアーティストと子どもたちの出会いをプロデュースしていらっしゃる NPO法人 子どもとアーティストの出会い(理事長 井手上 春香さん)がともに「まちくさワークショップ」という活動を展開していらっしゃいます。そんな皆様にいらしていただいて、当園の年長児達が園の周辺でまちくさを見つける「まちくさワークショップ」という活動をしました。

鞍馬は町ではないので、正確には「まちくさ」ではないかもしれませんが、普段何気なく見過ごしてしまう身近な自然に目を向ける、親しみを持つという意味ではとても良い機会だと考え、子どもたちと参加することにしました。

当園はとても自然豊かな環境にあります。多くの方に「自然環境が豊かで良いですね。」と言っていただきます。たしかにその通りです。しかし、いくら豊かな自然環境が身近にあったとしても、その自然を子どもが身近に感じ興味を持って接することをしなくては、子どもが主体的に自然という環境に関わる機会がなければ、身近にある自然の価値を活かしているとはいえません。

子どもは、探求心に満ちているので、自然の中に出れば自ら様々なことをみつけ、学びます。もちろんそういう姿を見て、子どもの学びが広がり深まるようにすることが保育者の仕事です。それに加えて、ちょっとしたきっかけを作ってあげることで、子どもの興味や探求心が広がり、学びが深まることもあります。そんなきっかけ作り、環境作りも保育者の仕事です。ちょうどそんなことを考えていたところだったので、このまちくさワークショップがそんなきっかけ作りになれば良いと思いました。

また、当園は豊かな自然環境があまりにも日常的なので、草でも花でもそこにあるのが当たり前、虫もそこにいて当たり前になってしまっていることも否めません。あたりまえになるとありがたくなくなりますし、興味も探求心も湧きにくくなります。それは大人だけなのかもしれませんが・・・

子どもたちが、まちくさ博士というアーティストを通して、いつもとは違った方法で、自然と接する、新たな視点で自然と近づくとても良い機会になると考え「まちくさワークショップ」を行いました。

まちくさ博士 重本晋平さんのホームページ http://machikusa.com/
NPO法人子どもとアーティストの出会い ホームページ http://www.npo-kad.com/

ミニ発表会 2

2012/12/12

ミニ発表会には、地域のご高齢の方が何名か集まってくださいました。いつもお世話になっているお寺の職員さんにも声をかけたら、何人かが来てくださいました。子どもたちは窓の外の雪が気になりつつも、早く発表したくて仕方ない様子です。発表会当日より随分リラックスして発表していました。ちょっとリラックスしすぎかなと思う場面もありましたが・・・

それにしても、子どもたちの楽しそうな様子を見ているのは誰でも嬉しくなるものです。ご来園いただいた皆様も、とても喜んでくださっていました。これも、発表会に向けての取り組み自体を子どもたちが前向きに楽しんでいたからだと思います。

発表会は子どもたちの発達を保護者にご覧いただくという目的もあるので、クラスごとに行っています。各クラスでどんなことをするのかを構想段階から全職員で共有できると良いと思います。

子どもたちの発達の順序は変わりません。ですから、「どんな発達を遂げるのか」に沿った取り組みは、年度によってそう大きく変わるものではありません。概ね○○歳の発達ははどんな発達なのかを皆が理解し、それを遂げられるような環境作りを0歳から6歳までを見通して行うことがとても重要です。

その中でどんな発達が目の前の子どもたちに必要なのかを年度当初から見据えて、環境を整えてゆくことが大切です。そうして育った子どもたちの力を、保育所保育指針でいう「言葉」や「表現」といったを視点を中心に発達の姿を発表するのが、生活発表会だと思います。

ですから、全ての職員が全てのクラスの発表の目的(どんな発達なのか)を理解している状態があって、その年の担任が、どのような題材によってどのように子どもたちと楽しむのかを、子どもたちの興味から見て取ることは当然です。

そして、それを機会あるごとに他の職員にも伝えたり、意見をもらったりすることができるのが一番良いと思います。「子どもの姿からこんな題材を使いたいのだけれど、こんな表現ができると良いと思うのだけれど、どう思う?」「普段の子どもたちの姿は、こういう形だと表現しやすいと思うんだけど、どうかな?」「こんなひとことをかけたら、子どもたちのイメージがぐーんと広がったので、うれしかった!」「今度は、もう少し角度を変えた環境を用意すればもっと活動が深まりそうなので、やってみようと思ってる。」と、職員がお互いにそんな話をしながら、みんなで子どもたちの発達を喜び合える姿がもと増えると良いですね。そして、それを保護者に知っていただき、分かち合う喜びがもっともっと増えると良いですね。

スクロール