shigaraki (鞍馬山保育園 の投稿者) - 57ページ目 (186ページ中)

ひきこもるきっかけ

2014/04/26

データは少し古いのですが、内閣府の(2010)「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」では、ひきこもりになったきっかけで、一番多かったのは「その他」(25.4%)次いで多いのは「病気」(23.7%)と「職場になじめなかった」(23.7%)そして、次に続くのが「就職活動がうまくいかなかった」(20.3%)、「不登校」(小学校・中学校・高校)(11.9%)、「人間関係がうまくいかなかった」(11.9%)、「大学になじめなかった」(6.8%)「受験に失敗した」(高校・大学)(1.7%)となっています。

「職場になじめなかった」が23.7%、「就職活動がうまくいかなかった」が20.3%とこの2項目を合わせると、ひきこもりになったきっかけの44%にも達します。仕事に関係することがきっかけになっていることが多いようです。ひきこもってしまうきっかけが就職や、求職に関わる事が多いのなら、何がストレスの原因となっているのでしょうか。もちろんいろいろなことがあると思います。
就職してみたが、人とうまく関われない、そこで非常にストレスを抱えてしまうことが、ひきこもる原因になっているのです。就職を通して社会を経験することが、負担なのでしょうか。学校と職場、何が違うのでしょうか。一つ考えられるのが、学校では同年齢の友だちと過ごす時間が圧倒的に多いですが、社会に出ると、同年齢ばかりの集団はめずらしくて、年齢の異なる人が周りにたくさんいるのが普通です。そんなところが、ストレスになったりするのでしょうか。もちろん原因は複雑なのだと思いますが、「職場になじめなかった」23.7%という数字を見ると、職場での人間関係が大きなウエイトを占めているのでしょう。

ニートとひきこもり

2014/04/25

各国のニート率が、子どもの幸福度の教育分野の指標として取り上げられていたユニセフのレポート。「就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない15〜19歳の若者の割合」を各国で比べていますが、就労については、「景気低迷が若者の失業率にも大きく影響を及ぼしており、OECD 加盟国では今や合計 2,300 万人以上の若者がニートのカテゴ リーに該当し、その半数以上が働く ことをあきらめている。」という報告を紹介しています。働きたくても就職先が見つからず働けない若者がたくさんいるとも考えられます。働く意志があるけれども、就職先がなくて働けないのと、就職先はあるのに働こうとしない、働く意欲に欠けるでは、事情が異なるのではないかと思います。日本に特徴的なのかもしれませんが、働くことを望まなかったり、人と関わることに積極的ではないひきこもりといわれる人のような人もいます。『平成25年版 子ども・若者白書』第2節には、「若年無業者,フリーター,ひきこもり」の項目があります。少し見てみます。

若年無業者
15~34歳の若年無業者は63万人,15~34歳人口に占める割合は2.3%。というデータがあります。そのうち15~19歳が9万人だそうです。
その理由は、
就業を希望しているが若年無業者が求職活動をしていない理由は,「その他」を除くと,15~19歳では「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」と「病気・けがのため」が,20~24歳と25~29歳ではそれらに加え「知識・能力に自信がない」が多い。就業を希望していない若年無業者が就業を希望しない理由は,「その他」を除くと,15~19歳では「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」が,20~24歳と25~29歳では「病気・けがのため」に次いで「特に理由はない」が多い。
と説明されていました。

ひきこもり
内閣府が平成22(2010)年2月に実施した「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」22によると,「ふだんは家にいるが,近所のコンビニなどには出かける」「自室からは出るが,家からは出ない」「自室からほとんど出ない」に該当した者(「狭義のひきこもり」)が23.6万人,「ふだんは家にいるが,自分の趣味に関する用事の時だけ外出する」(「準ひきこもり」)が46.0万人,「狭義のひきこもり」と「準ひきこもり」を合わせた広義のひきこもりは69.6万人と推計される。
とあります。
ひきこもりになったきっかけは,「その他」以外では「職場になじめなかった」「就職活動がうまくかなかった」など仕事や就職に関するものが多いようです。

ニート率

2014/04/24

就学前就学率、高等教育就学率に次いで指標となっているのが、ニート率です。
ユニセフの子どもの幸福度調査のレポートでは、「就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない15〜19歳の若者の割合」と定義されています。

レポートには
どの国でもニート率は、経済状況と雇用機会、若者を就労に備えさせる教育制度の実効性に左右される。 高いニート率は、若年成人の現在および将来の幸福度を脅かすものであり、まだ教育を受けている若者の意欲を妨げ、教育への投資と人的資源 の浪費を意味することは明らかである。各国の調査においては、ニートの状態と、精神衛生上の問題、薬物乱用、犯罪への関与、長期失業、生活保護への依存との関係も示されている。
とあります。

ニート率の低い方から、ノルウェー1位(2.3%)、スロベニア2位(2.5%)、デンマーク3位(2.9%)、日本は10位(4.1%)です。また、10パーセントを超えている国々は、アイルランド27位(11.0%)、イタリア28位(11.2%)、スペイン29位(13.4%)、ブルガリア30位(15.6%)と並んでいますが、1割を超えるというのは、驚きです。
「残念なことに、共通 して入手できる直近のニート率のデータは2009〜2010年のもの」とレポートにあるように少し古いデータです。しかし「日本のデータは厚生労働省の『平成24年国民生活基礎調査』をもとに算出した。」とあります。

「現在も続いている景気低迷は、OECD加盟国の若者の失業率にも大きく影響を及ぼしている(若者の失業率は2009年11月に18.3%のピークに達し、2012年にはその水準から若干低下)OECD 加盟国では今や合計 2,300 万人以上の若者がニートのカテゴ リーに該当し、その半数以上が働く ことをあきらめていると報告されている。」ともあります。

ニート(NEET)は、Not in Education,Employment or Training, ですから、まさに「就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない」です。15歳から19歳というとても多感な時期、いろいろなことをたくさん経験して、見聞を広め、思考を深めてゆくのに最適な時期に自分を発揮する場やチャンスがない若者がたくさんいるというのは、若者達にとっても、社会全体にとっても大変残念なことです。

高等教育就学率

2014/04/23

ユニセフのレポート『イノチェンティレポートカード11先進国における子どもの幸福度ー日本との比較特別編集版』の教育分野について書いていたつもりが、少し違う話になってしまいました。
レポートの「教育」分野において「就学前教育就学率」の次に指標になっているのは「高等教育就学率」です。
高等教育
教育課程のもう一方の端に位置する高等教育就学率は、高校や大学に在籍している 15〜19歳の若者の割合を示す。高等教 育就学率は「教育面の豊かさ」を表すだけでなく、義務教育を無事に終了したことも示すものである。さらに、当然のことながら、成人期の最初の段階で幅広い機会に恵まれるこ とも意味する。
日本は若者の 88.6% が高等教育 を受けており、31カ国中10位に ランキングされている。
とレポートにはあります。

高等教育就学率の高い方から、ベルギー1位(93,2%)、ポーランド2位(92.7%)、アイルランド3位(92.1%)となっています。ドイツ(88.5%)が日本に次いで10位、フィンランド(86,9%)が13位となっているのは、結構早い段階から、高等教育を受けるのか、職業訓練校に進むのかなどの進路を決めてしまうからでしょうか。オランダなどは、一旦進路を決めてそちらに進んだけれども、途中で考えが変わっても、進路を変更しやすいシステムになっていると聞いたことがあります。一方、ブルガリア29位(75.5%)、ルクセンブルク30位(75.3%)、英国31位(73.7%)となっています。英国の低さは何か理由があるのでしょうか。

新しい制度

2014/04/22

子ども子育て新システムで促進しようとしている新しい幼保連携型認定こども園は、子どもを満3歳以上と満3歳未満で分け、更に保育を必要とする、しないで分けています。「満3歳以上児の受入れを義務付け、標準的な教育時間の学校教育を提供。また、保育を必要とする子どもには、学校教育に加え、保護者の就労時間等に応じて保育を提供。」「保育を必要とする満3歳未満児については、保護者の就労時間等に応じて保育を提供。」という具合です。満3歳未満の保育が必要な子どもにのみ保育を提供ということは、この部分については、現在の保育園とそう変わらなさそうです。ただ、「満3歳未満児の受入れは義務付けないが、満3歳未満児の受入れを含め、幼保連携型認定こども園の普及を促進する。」と追記があります。

また、満3歳以上の子どもは、基本的には学校教育を行い、そのうち保育が必要な子には学校教育と保育を行う。とあります。
認可の基準といった話なので、複雑になるのは否めないのかもしれませんが、どうも現行制度があった上での議論に思えてしまいます。

全ての乳幼児が最も良く育つことができる基本的な考え方を整理し、現行制度にとらわれることなく、原点に戻って考えるにはどうすれば良いのでしょうか。

保育環境研究所ギビングツリーから、「乳幼児教育法試案」が示されているので、次に紹介します。

乳幼児教育法試案( Educational Concepts for Early Childhood)

保育環境研究所ギビングツリーでは「乳幼児教育法試案」を提案します。これは、日本で批准している強い拘束力のある国際法である「こどもの権利条約」を基に、乳幼児教育に関する基本的な考え方を整理したものです。

1.すべての国民は、生まれながらにして 教育される権利がある。

2.乳幼児に対する教育は、子どもの最善の利益が最も大切にされることが優先課題である。

3.すべての乳幼児は、その発達において、今を大切にされ、自分らしく生きる権利がある。

4.乳幼児は、人格、才能 並びに精神的及び身体的な能力をその可能な最大限度まで発達が保障される権利がある。

5.乳幼児期は、生涯にわたっての教育の基礎を培う最も大切な時期であり、決して学校教育の準備期としての教育であってはならない。ただし、人生の出発点をより強固にするために、その後の初等教育との接続を大切にする必要がある。

6.乳幼児期は、人として生きていくための意欲、探究心、社会の一員である意識、コミュニケーション能力、身体的機能の調和的発達、自律と自立などを身につけていくことが課題である。

7.乳幼児期における教育は、環境を通して行うことを基本とし、教育のために乳幼児に とってのよい環境を用意しなければならない。

8.乳幼児は、自分に影響する事項について自由に自己の意思を表明することができ、自分に関係する事項については、その策定において参画することができる。

9.すべての乳幼児においての尊厳を大切にされ、自立を妨げることを排除する。

10.ここでいう乳幼児とは、生まれてからおおむね8歳までと定義する。

子どもが育つ

2014/04/21

「就学前教育の就学率」という指標がユニセフの先進国における子どもの幸福度の調査で用いられていました。そこで、改めて就学前教育とはなんだろうと考えてみました。就学前ですから、日本で考えれば、幼稚園や保育園などで行われる教育というのが一般的なのかと思います。最近「教育」ということばを耳にする機会が増えたように思います。特に子ども子育て新システムのことが話題にのぼりやすいからかもしれません。子ども子育て新システムでは、「学校教育」ということばがよく使われています。そして「学校教育」と「保育」は並列的にあつかわれ、相対する概念のように説明されているように思えます。私たちは就学前教育をどう考えれば良いのでしょうか。

保育所保育指針には、

実際の保育においては、養護と教育が一体となって展開されることに留意することが必要である。(第3章 保育の内容)

とあります。保育園では日常の保育において、養護と教育が一体となって展開されるよう留意しています。指針にはこう続きます。

ここにいう「養護」とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりである。また、「教育」とは、子どもが健やかに成長し、その活動がより豊かに展開されるための発達の援助であり、「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」及び「表現」の5領域から構成される。

教育とは、「子どもが健やかに成長し、その活動がより豊かに展開されるための発達の援助」なのです。あくまでも子どもが主体です。大人が教え込むことではありません。保育者は子どもが自発的、意欲的にかかわれる環境を構成する事によって子どもの発達を援助するのです。これが、保育所保育指針に示された「教育」です。更にこう続きます。

この5領域並びに「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容は、子どもの生活や遊びを通して相互に関連を持ちながら、総合的に展開されるものである。

つまり、養護と教育が「子どもの生活や遊びをとして相互に関連を持ちながら、総合的に展開される」のです。当然と言えば当然です。子どもは生活の中で様々なことを学び発達してゆきます。それを保育者が支えてゆくのに「養護」と「教育」という側面が考えられるということなのです。子どもは、全体として育てゆくのです。

教育?

2014/04/20

就学前教育を受けている子どもの就学率がユニセフの子どもの幸福度の指標の一つとして取り上げられていました。1位のフランスは就学率100%です。

最近、「教育」ということばがよく聞かれます。子ども子育て新システムでの話であったり、早期幼児教育の重要性であったりします。

ところで、「教育」というとどんなイメージでしょうか。「お勉強」という感じですか。学校の教室のイメージですか。では、幼児教育(就学前教育)と言うとどんなイメージですか。教育というと学校の教室のイメージを思い起こす人が多いのではないでしょうか。子ども子育て新システムの議論の中でも、

新システムにおいて国が促進しようとしている、新たな幼保連携型認定こども園は「学校教育・保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する施設とする。」と言われています。「ここで言う「学校教育」とは、現行の学校教育法に位置付けられる小学校就学前の満3歳以上の子どもを対象とする教育(幼児期の学校教育)を言い、 「保育」とは児童福祉法に位置付けられる乳幼児を対象とした保育を言う。」(子ども・子育て関連3法について 平成25年4月 内閣府・文部科学省・厚生労働省)と規定はしていますが、保育園からすれば、「学校教育」といわれると何か新しいことをしなくてはいけないように感じてしまいます。

『子ども・子育て関連3法について』(平成25年4月 内閣府・文部科学省・厚生労働省)から、新たな幼保連携型認定こども園についての記述の一部を引用してみます。

新たな幼保連携型認定こども園
○ 学校教育・保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する施設とする。
※ ここで言う「学校教育」とは、現行の学校教育法に位置付けられる小学校就学前の満3歳以上の子どもを対象とする教育(幼児期の学校教育)を言い、 「保育」とは児童福祉法に位置付けられる乳幼児を対象とした保育を言う。以下同じ。
ア 満3歳以上児の受入れを義務付け、標準的な教育時間の学校教育を提供。 また、保育を必要とする子どもには、学校教育に加え、保護者の就労時間等に応じて保育を提供。
イ 保育を必要とする満3歳未満児については、保護者の就労時間等に応じて保育を提供。
※ 満3歳未満児の受入れは義務付けないが、満3歳未満児の受入れを含め、幼保連携型認定こども園の普及を促進する。
○ 学校教育、児童福祉及び社会福祉の法体系において、学校、児童福祉施設及び第2種社会福祉事業として位置づける。
※ 幼保連携型認定こども園は、幼稚園と同様に、小学校就学前の学校教育を行う学校であることを明確にする。
※ 幼保連携型認定こども園は、小学校就学前の学校として、小学校教育との連携・接続が必要であることについて明確にする。
○ 幼保連携型認定こども園の設置主体は、国、地方公共団体、学校法人又は社会福祉法人とする。(既存の 幼稚園及び保育所からの移行は義務づけない。)

就学前教育

2014/04/19

子どもの幸福度を測るユニセフのレポート『イノチェンティレポートカード11先進国における子どもの幸福度ー日本との比較特別編集版』の「子どもたちの物質的豊かさ」「健康と安全」について見てきました。「教育」の分野はどうなっているでしょう。教育分野の構成要素と指標は次の通りです。

1. 就学
⑴就学前教育就学率 (就学前教育を受けている4歳〜義務教育開始年齢までの子どもの割合)
⑵高等教育就学率 (高等教育を受けている 15 〜 19 歳の若者の割合)
⑶ニート率 (就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない 15 〜 19 歳の若者の割合)
2. 学習到達度
⑴読解、数学、科学についての PISA テストの平均点

日本はこの教育分野の分野別順位で1位になっています。PISAテストの成績が良かったというのがその理由です。

この分野の所見は
▶子どもの教育面の豊かさでは、日本をトップにオランダ、ベルギー、ドイツ、フィンランドが上位にランキングしており、いずれも総合点が31カ国の平均を大幅に上回っている。
▶ 日本のランキングが高い主な要因は、PISAテストが好成績なことである。
とあります。

⑴就学前教育就学率が最初の指標となっていますが、フランス(1位)は100%続いてオランダ99.6%、スペイン99.4%、ベルギー99.1%、デンマーク98.1%、日本は97.9%
と続きます。ここでは、就学前教育就学率を、就学前教育を受けて いる4歳から義務教育開始年齢までの子どもの割合と定義しています。

就学前教育ですから、幼稚園や保育園に通うなどして、何らかの教育を受けている子どもが多いということです。

健康と安全 2

2014/04/18

第2の分野「健康と安全」のうち出生児の健康の指標を見ると、日本がどこかいびつに感じられてならないのは、私だけなのでしょうか。
健康と安全の項目の第2の指標は、「子どもの予防医療の利用可能性」(はしか、ポリオ、3種混合(DPT3) ワクチンの接種率)です。レポートには次のようにあります。

先進諸国の定期予防接種率は平均で見ると 95% 近くであり、高水準となっている。したがって乳児死亡率の場合と同様、各国間の比較的小さな差異には、全ての子どもが受ける権利を有する基本的予防医療を、社会的に最も疎外されている子どもを含む全ての子どもに提供するとい う理想に対するコミットメントが反映されていると言える。

12 〜 23 か月の子どもの、はしか、ポリオ、3種混合(DPT3)の平均接種率が高い国は、ハンガリー(99%)、ギリシャ(99%)、スロバキア(98.7%)、フィンランド(98.7%)、チェコ(98.7%)、ルクセンブルク(98.%)となっていて、アイスランド、スウェーデンといった国は順位を下げているのはなぜなのだろうと思いました。また、オーストリア31位(80.7%)、カナダ30位(84.3%)、デンマー ク29位(88.3%)の予防接種率が低いのは、信憑性のない噂の影響が疑われるようですが、レポートは「しかし、これが低接種率の「言い訳」 になることはない。なぜなら、効果的な予防接種プログラムを実行する ということは、一般市民に十分な情報を提供し、偽の情報によって子ど もを危険にさらすことがないようにすることも含まれるからである。」としています。

日本でも、予防接種に対する考え方は、いろいろあるようですが、何を選ぶのかはよく考えた方が良いですね。

健康と安全についてのもう一つの指標は「1〜 19 歳の子どもと若者の死亡率」です。レポートには「この年齢層の死亡は先進国ではま れであり、その原因は疾病や医療制度の有効性にとどまらず、自殺、殺人、交通事故、水難、転落、火災に よる死亡が含まれる。したがって、 この年齢にある子どもと若者の死亡率における各国間の差異は、幼児期 と青年期を通じた全体的な健康と安全の水準を反映していると言えるだ ろう。」とあります。

レポートの所見は次の通りです
▶子どもの死亡率が 10 万人あたり 15 人以下のアイスランド、ルクセンブ ルク、スイス、オランダ、スウェーデン、スペインが上位を占めている。
▶日本は 10 万人当たり 15.5 人で7位である。

ブルガリア27位(33.3人)、ラトビア28位(34.7人)、ルーマニア29位(37.5人)は1位のアイスランド(11.3人)と比べると3倍以上です。

健康と安全

2014/04/17

「物質的豊かさ」が第1分野の項目で取り上げられている『イノチェンティレポートカード11先進国における子どもの幸福度ー日本との比較特別編集版』では日本の子どもが意外なまでに貧困の中で生活していることがわかって少しショックです。では、第2の分野「健康と安全」ではどうでしょう。「健康と安全」の分野は次の構成要素と指標によって比較されています。

1. 出生時の健康
⑴乳児死亡率
⑵2,500グラム未満の低出生体重児出生率
2. 子どもの予防医療の利用可能性
⑴はしか、ポリオ、3種混合(DPT3) ワクチンの接種率
3. 子どもの健康と安全
⑴1〜 19歳の子どもと若者の死亡率(死因を問わない)

1.⑴乳児死亡率は、ほとんどの先進諸国では1,000人あたり10人未満に低下しており、小さな差異は衛生設備などによるものではなく、すべての妊婦、出生、 乳児を守るために必要ないかなるサービスも提供するというコミットメントや能力の違いを反映したものだと分析しています。日本の乳児死亡率は出生1,000人につき 2.4 人で、31 カ国中4番目に低い結果となっています。日本は、医療技術の進歩がすごいのだと思います。16年ほど前、しばらくNICU(新生児集中治療室)に通う経験をしましたが、その当時でも様々な設備や技術に感心していた記憶があるので、今はもっとすごいのかと思います。

1.⑵ 2,500グラム未満の低出生体重児出生率について、日本は少し異常だと思いました。出生時の体重が 2,500 グラム未満の乳児の割合がとても高く、データが入手可能な27ヶ国の最下位、つまり、低体重で生まれた子の割合が最も高いのです。
レポートにはこうあります。「日本は低出生体重児出生率が過去 30 年間でほぼ倍増している。(1970 年代後半の5%から 2000 年代後半には約 10%)が、これは先進国の中でも特異である。専門家はこの上昇 について、低体重の女性の増加、若い女性の喫煙の増加、妊娠中に厳格な食事管理を行う傾向、所得格差の拡大など様々な原因を挙げている。」

乳児死亡率は非常に低いのに、低体重児がこれほど多いという極端な偏りは、どこか変です。設備や技術などは生まれてくる子どもにとって良い方に働いているにもかかわらず、過度なダイエット、喫煙など、女性の行動やその背景に胃ある価値観が、子どもにとって良くない方向に働いているように思えてなりません。

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