2013年 12月

ステンドグラス 2

2013/12/21

     ガラス絵の具

叡山電車の鞍馬駅を飾ろうという叡山電鉄さんの提案でステンドグラスを作ることになりました。試作をしてみると、これが結構おもしろいのです。ガラス絵の具は少し粘度が高めのトロッとした液体がプラスチックボトルに入っているので、絞り出すようにして使います。子どもの手の力でできるだろうかと少し心配になりました。特に黒色は粘度が高く、大人でも長くやっていると疲れます。

ステンドグラスのイメージするは黒い輪郭が縁取られていて、いろいろな色のガラスが入っているというものです。そこで考えついたのは、紙にあらかじめした絵を描いておいて、

乾く前のガラス絵の具 透明感はない

その上にCDケースをのせて、黒いガラス絵の具で輪郭を描き、乾かしてから色を入れてゆくという方法です。これならあらかじめ下絵を描いておくことができるので、しっかりと描きたいときには良い方法です。ところが、黒色の粘度が高いので、絞り出しながら描いてゆくのは難易度が高そうです。そこで次に考えたのは、下絵は省略して黒色で輪郭を描き、乾かしてから色を置いてゆく方法です。下絵がないので、自由度は高いのですが、黒色はしっかり使わなくてはなりません。輪郭を描かず、様々な色を子どもたちが好きなように置いてゆく方法も考えられました。そこで、子どもたちに、難しいやり方、あまり難しくないやり方、簡単なやり方として提示し、

少し乾いたら透明感が出てきました

子どもたちに選んでもらうことにしました。

試作をしているととても楽しくなってきて、試作兼見本がたくさんできてしまったのでした。

ステンドグラス 1

2013/12/20

先日、叡山電鉄の方から電話をいただきました。お話を伺ってみると、鞍馬駅を装飾するプロジェクトに子どもたちの力を借りたいというお話しでした。具体的な打合せのために来園して下さった担当の方が説明してくださったのは、駅を利用する園児や生徒が毎日乗降する駅を自分たちで飾るという企画を立ち上げるので、協力してほしい。沿線の同志社中学校や菊の花幼稚園、鞍馬山保育園がそれぞれ、八幡前駅、宝ヶ池駅、鞍馬駅で生徒・園児の手作りの作品展示や装飾を行い、沿線のクリスマスムードを盛り上げて、お客さまに楽しんでいただく。という企画なのだそうです。どんな方法で鞍馬駅を飾ればいいかなと考えていたら、叡山電鉄の方がステンドグラスを提案してくださいました。

100円ショップなどで販売しているガラス絵の具で透明のプラバンに絵を描きます。絵の具が乾くと、半透明になりステンドグラスのようになります。それをプラバンではなく、CDやDVDを入れるケースに描いて穴を開けて駅のつり下げられるようにするという構想です。話を聞いているとなかなかおもしろそうなので、私がやってみたくなりました。

まずは材料探しからです。100円ショップの中でも売り場面積の大きそうな所を狙って、あらかじめ電話で確認してから出向きました。最初に行ったお店では黒色がなくて赤、青、緑、黄色、赤の5色を購入、日を改めて別のお店に行ってみたら、黒の他に茶色もありました。次はCDケースです。オーソドックスな透明のものでも良いのですが、破損しにくいという理由で、半透明ながらポリプロピレン製の少し弾力のあるケースを探しましたが、どこのお店に行っても見つからず、結局透明なCDケースにしました。

材料が整ったら試作をしてみなくてはなりません。今回はCDケースのふたの部分だけを使うので、ふただけ外し、つり下げるための糸を通す穴を開けました。これが、充分に注意しないとすぐに割れてしまいます。3・4・5歳児の人数分40数個に穴を開けるのは意外と時間がかかりました。

職員バンド 4

2013/12/19

発表会当日、子どもたちがとても楽しそうにいきいきと発表をして、保護者の皆様も練習を重ねたダンスや歌を披露して下さったあとの、職員バンドです。気付くのが遅すぎて、練習も十分ではない自分自身に不安を抱えながらも、もうここまできたら覚悟を決めて楽しむしかありません。

職員が舞台に並んで幕が開くと、担当者が今回、なぜ職員バンドをするのかをこんなふうに説明してくれました。

今回、職員が、自分たちで曲を選び、自分の選んだ楽器をもって一つの曲を演奏することにしました。ひとりひとり違う個性豊かな職員が、自分の選んだ楽器を使って一つの曲を演奏するためには、全員が自分のパートをしっかりやること、その上で、他のみんなのことを考え、ハプニングにも対応できるように実力を養い、気持ちを一つにして曲に向かうことが大切だと考えたからです。
当園の理念は「みんなのいのち輝く保育園」です。自分の持ち味を活かすことによってひとり1人が輝く、その持ち味をもって、みんなの幸せに貢献することで自分のいのちも輝き、みんなのいのちも輝く。つまり「いのちが輝く」に通じるのです。
みんなが同じことをやるよりも、ひとり1人が自分のよいところを活かして、みんなのために貢献する。それは、当園がめざす姿であり、バンドの姿でもあるのです。だから職員バンドをやることにしたんです。

私はステージの上でこの説明を聞きながら、心の中で大きな拍手を送っていました。まさか理念に繋げて説明してくれるとは思ってもいなかったので、驚きのあとにはうれしさがこみ上げてきました。「みんなちゃんとわかってくれているんだ」と思うととても嬉しくなりました。

そして、演奏が始まると、練習の時以上に、楽譜を追うのが難しくなっています。明らかに練習不足です。練習量が豊富であれば、練習も本番もそれほど違わないものです。

多少ハプニングがありながらも、何とか無事に最後まで納めた職員の皆さんの力には心を動かされました。

後日お目にかかった保護者から、「職員バンド良かったですね!」ということばもいただきました。担当者を中心に、職員のみんなが理念に向かって心を合わせ、力を合わせて下さったからです。

ありがとうございました。

職員バンド 3

2013/12/18

職員全員でバンドを組んで、発表会で発表することになりました。保護者の方にお願いして作っていただいた楽譜が少しむずかしかったにもかかわらず、みんながんばって練習して、どんどんマスターしてゆきます。みんなとても忙しいのに、通勤途中に担当者の作ったCDを聞いたり、自宅で夜遅くまで練習したり、それぞれに努力していたようです。

みんな忙しいなか時間を作ってがんばっているんですから、私だってやらないわけにはいきません。CDを聞きながら、楽譜が読みやすいように書き足して練習してみるのですが、音楽苦手の私にはかなりのハードワークでした。

発表会前日、みんなで合わせてみると、初めて全員で合わせたにもかかわらず、結構いい感じではありませんか。私は、ついて行くのが精一杯というより、すぐに迷子になる(今楽譜のどこをやっているのかがわからなくなる)自分に嫌気がさして、ちょっと自己嫌悪というか嫌な気持ちになっていました。

家に帰ってもその嫌な気持ちが収まらず、心のもやもやを持って行くところがなくてイライラしたり、不機嫌になったりしていましたが、一通り葛藤したあとで少し心が落ち着いてきた時にこんな思いが浮かんできました。

みんなが、とても忙しいなか文句も言わず、それどころか半ば楽しみながら、がんばってここまで来た姿に触れて、みんながやってるから自分もやらなくてはいけないなんて思っていること自体が、みんなに対して失礼なのではないか。そう思ったら、いままで心にかかっていたもやもやの雲が少し晴れて、みんな、ステキな姿を見せてくれてありがとう!ぜんぜん気づけていなかった自分に気づきを与えてくれてありがとう!という感謝の気持ちにかわりました。そこからはなぜかスッキリして、「夜を徹してでも自分のパートをマスターしよう!」という気持ちに切り替えることができたのです。

でも、音楽の苦手な私が、気づくのが遅すぎる状態で、何時間かでマスターできるはずもなく、中途半端な状態で本番に臨むしかありませんでした。

職員バンド 2

2013/12/17

職員全員による職員バンドが結成されることになり、先ずは演奏する曲と担当パート選びです。曲は季節感のあるクリスマスソングメドレーになり、それぞれが好きなクリスマスソング3曲に投票し、得票数の多い方からを5曲メドレーで演奏する事になりました。演奏する楽器はピアノ、木琴、ギター、ウクレレ、ベース、カホン、タンバリン、ウドブロック、カスタネット、鈴、シンバルに決定、それぞれ自分の楽器や、子どもたちが使う楽器を使います。

曲が決まり、演奏する楽器も決まりましたが、5曲をメドレーでつなぎ、楽器ごとの楽譜を書き起こさなくてはなりません。音楽の得意な職員もいますが、そこまでするのはちょっと難しいのです。困ったときの保護者だのみ!保護者の音楽に造詣が深い方がいらっしゃるので、その方にお願いして楽譜を書いていただきました。すごく凝った曲ができあがりました。

そこで、担当者はこのままでは練習しにくいだろうと考えたようで、休日を全部使ってパソコンに各パートの楽譜を打ち込んで、パートごとの音をCDにしてみんなに配布してくれたので、楽譜を見たり、CDを聞きながら練習することができるようになりました。
あとはそれぞれが練習するのみです。なにかと忙しい発表会の前に練習できるのかな?と私は思っていいましたが、それぞれに時間を作り、仕事の合間や家に帰ってから練習したり、時間が合う人だけで合わせてみたりと、工夫をしながら練習したようです。全員が揃って合わせられるのは発表会前日の保育終了後のみです。

私は、簡単そうな鈴を担当することになり、練習に取りかかりましたが、なかなか難しく、最初は担当者が打ち込んだパソコンの画面を見ながら練習をしていました。まるでゲームの「太鼓の達人」のようで、練習しやすかったのですが、その練習方法だけだと、パソコンがないと演奏できないことになります。実際の演奏ではどうしてもテンポが変わるなど、パソコンの通りにはいかないので、自分で楽譜を見てその場に合わせて、演奏する必要があります。ですから、自分でわかりやすいように楽譜を工夫し、何度も練習して体で覚えるしかありませんでした。

職員バンド 1

2013/12/16

ギターサロンで、ギターやウクレレベースでセッションしたことを紹介してきました。みんなの目的が達成できるように、ひとり1人がそれぞれのできることで力を尽くす。ちょっと大げさかもしれませんが、チームプレイで目的に向かって取り組むということです。

ひとり1人違うので、やり方もちがう。だからこそ、なぜそうするのか、どんな目的を持ってそうしているのか、何をめざすのかという方向が、同じでなくては困ってしまいます。ギターサロンで言えば、「みんなで一つの曲を演奏する」ということが共有できていないと、一つの曲にならないのと同じです。その中でお互いに相手のことを考えて、誰かが困っていたら、待つことや、時には助けることも必要です。ギターサロンで初心者の私が戸惑っていたら、一緒に演奏してくれた人は待ってくれました。 「一つの曲を演奏する」という目標はわかりやすくて共有しやすいのですが、これが理念などになってくるとちょっと難しくなることがあります。

最近、当園の職員が全員で一つのことに取り組む機会がありました。(もちろん普段から、その姿勢で保育しているつもりではいます。)つい先日、生活発表会がありました。発表会では、子どもが歌や劇などを発表しますが、最後に保護者の発表と職員の発表が恒例になっています。保護者の皆様は、「子どもたちが力を合わせて発表しているのだから、保護者も何かしようという!」思いでダンスなどを披露していただくことが多いです。忙しいお仕事の合間を縫って、夕方に集まって練習してくださったり、家で練習しやすいように音楽や動画を用意したり、小道具を作ってくださったり、ほんとうに力を尽くしてくださっています。ありがたいことです。しかし、決して強制ではなく、できる人ができる形で参加して下さっています。

同様に職員からも子どもたちへのプレゼントや保護者の皆様へのお礼の気持ちで、歌や寸劇、楽器の演奏をしています。今年は担当者の発案で、職員バンドを作ろうということになり、それぞれに希望のパートを受け持って、一つの曲をみんなで演奏する事になったのです。

楽しい時間

2013/12/15

音楽が嫌いで楽器がとても苦手な私も、ギターサロンには楽しく参加することができました。これは、みんなでセッションしようという目的があったからだと思います。

どうして、自分は音楽や楽器の演奏が嫌いになたのかなと考えていたら、保育園に通っていた頃のことを思い出しました。課外活動でオルガンを教えてくれる教室があって、しばらくのあいだそこで習っていましたが、先生が厳しくて、あれをやりなさいこれをしなさいと言われるのが嫌になったという思い出があります。もともと向いていないのだと思いますが、それがきっかけで、嫌なイメージをもってしまい、苦手意識に繋がったような気がします。こんな自分の体験からも、子どもたちを○○嫌いにしないように気をつけてゆきたいと思います。

みんなで力を合わせて一つのことに取り組むことって、楽しいことなのだと思います。私たち人間は、基本的にはそういう性質を持っていると考えます。社会を作り、助け合うという生き方を選択したことで、人間は発展し繁栄してきました。ですから、社会を構成するひとり1人が自分の得意なことで力を発揮し、みんなの役に立つというのが、人間にとっては自然な姿なのだと思うのです。みんなが同じことを同じようにするよりも、それぞれの持っている力を発揮した方が、良いのです。それは、ひとりひとりが違っているからです。

ひとり1人の演奏する楽器やレベルが違っても、ひとり1人が自分なりに精一杯やってひとつの曲を演奏するのって楽しいんです。上に書いた、みんなのが違うから良いというのとは少し意味が違いますが、今の自分のままで良いということ、自分もその仲間の一員であることが感じられるということもあります。みんなで合わせようと思えば、自分以外の人に心を運ぶ事が大切になってきます。自分の好き勝手だけでは、みんなで合わせることはできません。チームとしてやってゆくためには、それぞれがそれぞれを受けとめることが必要なのだと思います。

初めて参加したギターサロンは、私にとってとても楽しい時間になりました。このギターサロンに参加して思ったのは、みんながチームで何かに取り組むときに、チームのつながりを深めるのに役立つのではないかと思いました。

関係者の皆様、ありがとうございました。

ハーモニー

2013/12/14

ひとり1人の今を、しっかりと理解し、その人にとって楽しく取り組める課題は何かを提供する、そういう環境を構成することで、その人が、「やってみたい!」という積極的な気持ちをもって課題に取り組めるようにすることが、上達への近道ですし、発達を促すのに最も有効な方法です。

みんなで一緒に一つのことに取り組むこともとても大切なことだと思います。様々なレベルの人が自分の持てる力を活かしてみんなに貢献するということです。ギターサロンでは、必ず何人かでセッションを行うことは、何度も紹介しました。ギターが上手な人はその人なりのテクニックで、下手な人は下手なりに、ベースの人はベースの課題で、それぞれに一つの曲をみんなで演奏することに貢献するのです。これってチームです。みんなが同じことを同じようにできるはずがありませんし、そうしようとするのは全くもって無駄で無意味です。

みんなひとり1人が違うからこそ良いのです。何かが得意な人は、自分の得意なことでチームの目的に貢献すれば良いのです。全員が同じことを同じようにできる集団と、それぞれの個性が活かし合える集団とでは、後者の方が集団としての力が強いのです。だから、競争させるのではなく協調できる事が重要視されるのです。

様々な要素が営業成績などに直結する企業では、早くからそういうことに気付き、どうやれば、メンバーひとり1人が自分の力を発揮して、チームのために貢献できるかという課題に取り組んでいます。教育や保育の世界は、変革をしなくてもなんとなくうまく行っているように見えるので、わざわざリスクを冒して変革しようという空気にはなりにくいのだと聞いたことがあります。必ずしもそうだとは思いませんが、担任王国といわれるように「自分のクラス」という意識があまりにも強い先生がいたり、皆が同じことを同じようにやらなくてはならないという考えが強すぎると、組織全体の力は弱いものになってしまいます。

ひとり1人が異なるからと言って、それぞれが相手のことを考えないで自分勝手なことばかりやってしまったら、バラバラになってしまいます。そこには共通の目標が必要になってきます。ギターサロンなら「一つの曲をみんなで演奏する」です。一つの目標に向かってひとり1人が自分の力を発揮できると、そこには側らしいハーモニーが生まれます。

それぞれ

2013/12/13

ありのままの自分で参加していいんだよという肩肘張らない気楽さ。認められている感じ。自分のレベルに合わせた適切な課題の提示、そして、みんなで一緒にひとつのことに取り組む楽しさが、ただのレッスンではない、ギターサロンの楽しさの理由なのかと思いますが、これって子どもが育つことと似ています。

大人、特に先生と呼ばれる人たちは、「5歳ならこれくらいはできるはず」と、5歳児という目標を設定して、その目標に届いていないところを何とか伸ばそうとしがちです。足りないところを埋めるようなイメージでしょうか。でもあまりそうすると、子どもはできない自分、目標に届かない自分というネガティブな自己イメージを持ちがちです。それが、子ども自分から、「あれがしたいけれどもここにはそれができない自分がいる。でも何とかできるようになりたい!できる自分にしたい!」という強い気持ちが子どもにあれば良いのですが、「これくらいはしなさい。」「5歳なのにこんな事もできないの?」という気持ちで接すると子どもたちは自信をなくしてしまい、持っている力を発揮できなくなってしまいます。年齢や性別、しょうがいの有無といったことだけで子どもを判断するのではなく、その子の今をしっかりと見て、個性や発達の偏り、得意なこと苦手なことをしっかり把握して、その子にとって今必要なことは何かを考えなくてはならないのです。

初めてギターを触る私に、「練習初日の人の課題はこれだから、できるように練習しなさい。みんなこれを同じようにやっているの!」と課題を与えられたら、あまり楽しく取り組めそうにありません。それよりは、この人は、コードは押さえられるんだな。でも、次のコードに移るのに時間がかかるんだな。と私の現状をとらえたうえで、それなら、4拍子の1拍目だけを弾いて後の3拍の間に次のコードの準備をしてみれば?そして、それができるようになったら、4拍子全てを弾いて、素早く次のコードに移れるように練習してみたら?と示してもらった方が、できない自分を意識しすぎずに取り組めそうな気がします。

年齢も性別も発達も個性もひとりひとり異なる子どもにいつも一斉に同じことをさせようと言うことに無理があると思います。子ども1人ずつの今をとらえて、認め、伸びることを信じて120パーセントの環境を用意することが大切です。この子の今は何か、興味はどう広がるかなど、心を尽くして考え、環境を用意することが、専門性のはずです。「5歳だからこれをやりなさい。」とやらせるだけなら、それは誰にでもできることです。そこに専門性は必要ありません。

楽しい理由

2013/12/12

和田直樹さんのギターサロン。せっかくみんなで集まったんだから、みんなでセッションしよう!が一番の目的の「新感覚ギターレッスン」です。ひとりでこつこつ練習するのも良いのですが、それをやるためには、ギターが弾きたいというモチベーションが高くないと難しいと思います。

ところが、私のようにどんなことをするのだろう?いきなりセッションってどんな感じなのだろう?初めてでも本当にできるの?という気持でで参加しても、少しはできるものです。というより、弾けるようになりたい、一緒に演奏してくれる人に合わせられるようにしなくては!という思いからか、その時間だけも一所懸命に練習しようとします。実際、私も休憩時間にも練習していました。左手の指先は痛くてしびれてくるし、弦を押さえることすら満足にできないのに、「指先が痛い!」といいながらも練習していました。

「なぜだろう?」と後からふりかえって考えてみると、まずセッションは緊張しますが、ほどよい緊張感が、練習しようという気持ちを引き出してくれることもあります。何よりも、だれかと一緒に一つの曲を演奏したり、終わり方を考えて合わせたり、心を合わせて一つのことに取り組むことが楽しいのです。たとえ終わり方だけでもきれいに合えば気持ちが良いものです。

もうひとつは、今のままの自分で良いということです。全く初めての人は、その人ができる精一杯をやって参加すれば良いのです。私のように1小節4拍のうち、最初の1拍しか音を出さないのに次のコードが準備できないほど下手でも楽しめました。どうしても練習というと、髙い目標を設定して、がんばってそれに取り組むイメージですし、目標に届かない自分、できない自分を意識してしまいがちです。今のレベルでいいから、今の自分のままで参加して、自分の精一杯をやって、セッションの中で一つの役割を果たせば良いというスタンスだと、肩の力を抜いて気楽に楽しみながら参加できます。

だれかと一緒に一つのことに取り組むことのうれしさ楽しさ、そして、自分ができる範囲で参加すればいいんだよ。という感じで、目標に到達できない自分といったネガティブな自己イメージを持たなくても良いところが、楽しさの理由なのかな?と思いました。

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