園長ブログ

月と地球

2011/12/12

朝日が昇る少し前、西の空が明るいと思ったら、山の端に月が隠れてゆくところでした。月の残光で杉の梢がシルエットで浮かび上がり、後光がさしているようにみえます。

このところ月を意識することが多かったので、以前読んだ雑誌に月の特集が組まれていたことを思い出し、もう一度読んでみました。

いつも見ている月は地球に最も近い天体ですし、身近で研究も進んでいるのかと思ったら、結構謎が多く、どうやって月ができたのかも確たる説がないようです。現在は地球の創成期に他の大きな星が地球に衝突し、そのときに散らばった破片が集まって月ができたとする「ジャイアント・インパクト説」が有力なようですが、それだけでは説明がつかないこともあるそうです。

地球と月と太陽の関係も大変深いもので、最もわかりやすいのが重力による関係です。海の潮汐が月や太陽の重力と関係があることはよく知られていることです。その地球上に暮らす私たち人間にもとても深く関わっているはずなのに、普段はそれを意識することが少なくなっているのではないでしょうか。

生命は原始の海で誕生しました。そして長い間海の中で過ごした後陸に上がることを選択した生命から人間は進化してきました。ですから、私たちの遺伝子には海の記憶が刻まれています。当然その中には潮汐に関するものもあり、遺伝子レベルで月や太陽と繋がっているのです。

月と地球が互いになくてはならない存在だったことを知り、普段は当たり前になってしまっている月や太陽、宇宙全てが一人ひとりと繋がっているのことを改めて思い直しました。

 

参考にさせていただいたのは…
月刊『MOKU』2009年9月号 MOKU出版株式会社 P40〜47
「余すことなく欠けることなく 〜月と地球の密接な関係〜」井田茂

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