園のこだわり

持ち味を引き出す

2014年2月24日

漬け込んでから1カ月が過ぎたたくあん漬けを取り出してみました。切って食べてみると、最初の印象はかなり塩っ辛いものでしたが、あとからぬかの香りと共にほのかな酸味と甘みが口にひろがります。塩っ辛いけれどもけっこう食べられるかもしれないと思いながらいくつか食べていると、大根の場所によって微妙に味が違うのがわかります。塩やぬかにどれくらい触れているか、大根のどこの部分かによっても味が違うのだと思います。甘みが強いところもあれば、大根独特の辛みを感じるところもありました。まだ漬かりきっていないのかもしれません。

いくつか食べているうちに、とてもおいしくなってきました。ちょうど昼時だったので、たくあん漬けでお昼ごはんにしようと、自家製のお味噌で作ったけんちん汁、ちょうど炊きあがった玄米と、樽から取り出したばかりのたくあん漬けでお昼ごはんをいただきました。シンプルだけれども、とってもやさしい美味しさで、ついつい食べ過ぎてしまいます。休日で家にいた子どもたちも、たくさん食べるので、たくあんはあっという間に減ってしまいました。

考えてみたら、玄米は知り合いの方が自然農法で手間暇かけて育てていらっしゃるお米ですし、けんちん汁の出汁は昆布だけ、味噌は有機農法の大豆と麹で作った自家製で具は野菜だけ、たくあんは、12月に滋賀県の畑から5歳児の子どもたちと収穫してきた大根を漬けたものです。化学調味料などの人工的な味はありません。なんて贅沢なのだろうと感謝しながらいただきました。自然のものだけで作った料理の味はとてもシンプルで薄味なのですが、素材の持っている味を上手く引き出してくれるように思います。合成した調味料は素材に味をつけます。素材の味の上に調味料の味をのせる。調味料の味で素材をくるんでしまうように感じますが、天然の素材を用いて、自然の力でできた調味料は素材が本来持っている味を引き出すように感じます。

自然は引き出すのかもしれません。子どもを育てることに似ているかもしれません。子どもに何かを一斉画一的に教え込むことは、食材を化学調味料の味にしてしまうこととのようです。自然にその子がその子らしく育つ。その子の能力を引き出されるような環境を用意することで、それぞれにちがう、ひとり1人の良さが引き出されます。そしてそれぞれが持ち前の良さを活かして、得意なことでみんなの役に立つことができると良いのです。ですから、大人はやらせる、教え込むのではなく、子どもが自ら育つことを信じて見守ることが大切なのです。

食材の良さを覆い隠すのではない、食材の持っている美味しさを引き出して優しい味付けができる自然の調味料のような子育てができると良いのに。たくあんを食べながらそんなことを考えました。

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