園長ブログ

忙中有閑

2012/05/30

忙しい中にも、少しくらい暇はあるものだ。という意味だそうです。忙しいと、ついつい忙しいという思い込んでしまいさらに忙しく感じてしまうということがあります。そんな中でも少しくらいは暇を見つけることができるはずです。というか、気持ちを切り替えれば、時間は作れるはずです。よく言われることですが、「忙」という字は心が亡くなると書きます。忙しさに振り回されて心をなくしてしまう前に、時間を作って、冷静に自分自身を見つめてみる必要がありそうです。

とはいってみても私自身、毎日、なにかに追われてバタバタしてしまっていますが、先日、お茶のお稽古があったので、久しぶりにお稽古をしていました。2週間に1度くらいお稽古があるのですが、年度替わりの忙しさに心を奪われ、しばらくお休みをしていました。そうしているうちに、季節は進み、5月に入って炉(畳の一部を切って床下にしつらえた小さな囲炉裏。そこにお釜をかけてお湯を沸かす)から風炉(炭を入れて釜を変える器)に変わってしまいました。5月の立夏前後から11月の立冬前後までは、風炉を使ってお手前をします。

長い間お稽古をサボっていたら、かなり基本的なことまで忘れていてしまっていて、ちょっとショックでした。やはり続けないとダメですね。後半は少し思い出してきたので、ひとつひとつの動作を丁寧に、手先の感覚をじっくりと感じながらお手前をしていたら、なんだか楽しくなってきました。

静かな茶室に座って、お湯が沸く音を聞きながら、お茶を点て、自分で頂くと、ホットして心がとても落ち着きました。もちろんお菓子やお茶がおいしかったこともありますが、いろいろな雑用のことが頭の中から消え去り、お稽古が終わる頃にはとてもゆったりとした気持ちになることができました。

生活にメリハリをつけることはとても大切ですね。仕事でも何でもなにか一つのことだけをずっと続けていると、どうしてもそのことにとらわれがちになり、そこから少し離れた異なった視点で物事を見ることができにくくなります。休日などもそういった意味で使うべきなのでしょうね。日々流されることなくしっかり自分をコントロールしたいものです。

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