園長ブログ

あまざけ

2012/01/03

お寺の本殿の近くでご参拝の方に甘酒がふるまわれていました。毎年1月3日にご奉仕の方々が朝から甘酒を作って、ふるまっていらっしゃるのです。

山を登って来られた方々には喉の潤いになりますし、お参りを済まされて少し身体が冷えたと思われる方には暖まっていただけますし、参拝者にはとても喜ばれています。この甘酒がとてもおいしくて、私も何度もいただきました。

熱い甘酒にショウガを入れて、フーフーいいながら飲むと身体が温まるというイメージが強いのですが、昔は甘酒は夏の飲み物で、夏の季語にもなっているそうです。ブドウ糖と様々な種類のビタミンが含まれている甘酒はいわば栄養ドリンクで、暑気払いや夏バテを防ぐために飲まれることが多かったようです。

朝9時頃から午後3時頃までのあいだに1,500個用意していただいた甘酒の紙コップが全てなくなりました。大勢の方が召し上がってくださったのです。ほとんどの方が「おいしかった」と喜んでくださっていたようです。参拝者の喜びの声を聞き、笑顔に接することができるので、「お参りの皆さんに喜んでいただいて嬉しかった」とご奉仕の方々も喜んでくださっていました。甘酒をふるまうことによって、参拝者に喜んでいただけるし、ご奉仕の方も嬉しい。そんなみんなが嬉しくなれる場(空間)と間(時間)を提供できることが、お寺としての喜びだと聞きました。甘酒を結び目としてみんなが喜ぶことができる。その喜びの時間と空間がより良いものとなるために、ご奉仕の方々が気持ちよく動けるよう、参拝者の方々がゆっくりと甘酒を召し上がっていただけるよう、お寺の皆さんは、心を込めて全力で準備をしていらしゃいました。

いろいろなところに、みんなが嬉しくなれる場所や時間(機会)が増えるといいですね。

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