園長ブログ

聞くということ 7

2014/07/07

感覚器官を通して入ってくる刺激を感じる感覚と、その感覚によって生じる感情や思いを一緒にとらえていることが多いのですが、そこを切り離して、感覚は感覚として捉え、感情に結びつかないようにしてみます。

そうすると、感覚器官から入ってきた刺激が心の中で連想や妄想を起こすのを、初期の段階で食い止められそうです。

「暑い」と感じたら、これが暑いということなんだなー!くらいにとどめておきます。ほほを伝って汗が流れたら、ああ、汗が流れている。あごから落ちた。って感覚だけを感じます。暑いから嫌だとか、汗が流れて不愉快だとかは考えません。

今、感じていることだけに意識を集中するのです。

動作でいえば、自分の今していることに意識を集中します。歩くことであれば、足の動きや手の振りについて、右足はどうなっている、左足はどうなっている、手の振りはどうか、様々な動きの一つ一つに意識を集中させます。また、その時に感じる感覚、風がほほをなでたり、髪の毛が揺れたりしていることを順に感じてゆくだけにします。自分の動作や、感覚に集中していると、他のことを考える余裕はありません。ですから、変な連想や妄想がふくらんでゆくこともなくなるのではないでしょうか。妄想が起こらなければ、それに振り回されて苦しむことも少なくなるような気がします。

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