園長ブログ

金木犀

2011/10/08

急に秋が深まりました。秋田から帰ってきた次の日、園に行こうと歩いていると、ふといい香りが漂ってきました。金木犀が香りはじめたのです。出かけた日には全く感じなかったのに翌々日にはとても良い香りを漂わせています。突然、香るって不思議です。

金木犀の香りは、小学生の頃、放課後学校から帰って友だちと遊んでいたときの様子を思い出させてくれます。秋の光につつまれて全てのものがやさしく輝き、空気はひんやりと日ざしは暖かでどこか包み込まれるような、ホッとする感覚がよみがえってきます。

臭覚は他の感覚に比べて記憶や心の働きとつながりやすいという研究があるようです。脳内での臭覚情報の伝達経路が他の感覚器官とは異なっていて、臭覚だけは記憶をつかさどる海馬を経由するということを読んだ覚えがあります。だから記憶と結びつきやすいのかもしれません。

赤ちゃんのことを考えても、他の感覚はすべてお母さんのお腹の中で感じられるのに、においは空気を介して感じているので、においだけはお母さんのお腹から生まれ出てからしか感じられません。ただし、生まれてすぐの赤ちゃんでも自分のお母さんの母乳のにおいを嗅ぎ分けるそうなので、その能力は胎児のうちに備わっているのです。

脳の中での情報伝達経路が異なることと何か関係があるのかもしれません。

園の近くで園児を送ってこられたお父さんが、「金木犀が香り始めましたね。この香り好きなんです。」と声をかけてくださって、しばらく金木犀の話しで盛り上がりました。

子どもたちは園庭の生け垣に植えられた金木犀の花をつかって遊んでいます。オレンジ色の小さな花はかわいらしく、それをただ集めて宝石に見立てたり、砂で作ったケーキの飾りにしたり、子どもの想像力は無限です。

自然の贈り物はステキですね。

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