園長ブログ

節句

2014/03/03

3月3日はひなまつり、桃の節句です。上巳(じょうし)の節句とも言います。節句とは季節の変わり目と言うことですが、もともとは竹の節という意味だった「節」という文字が、ものの取扱などの規定を定めた「節度」礼儀や作法を定める「礼節」、そして一定の次第や順序のあること「季節」に使われたそうです。また、「句」の字には「まがる」という意味があり、文章の意味の切れ目にまがった「、」を印としてつけたので、文章中のひと区切りのことばを「句」というのだそうです。(白川 静 著『常用字解』より一部抜粋)ですから、季節の区切りが節句なのでしょう。漢字の由来を調べてみましたが、他の説として「節供」と書いて、節日という季節の変わり目の日に天皇に捧げた供御(飲食物)という意味で、節日に供した供御で「節供」と書くという説ものもあります。広辞苑の「節供」の項には「節日に供する供御(くご)。元日の膳、正月15日(上元)の粥(かゆ)、3月3日(上巳)の草餅、5月5日(端午)の粽(ちまき)、7月7日(七夕)の索餅(さくべい)、10月初の亥の日の亥子餅(いのこもち)の類。せく。おせち。せちごと。」(広辞苑 第六版)と説明されています。

また、節会ということばもあります。広辞苑には「古代、朝廷で、節日その他公事(くじ)のある日に行われた宴会。この日、天皇が出御して酒食を群臣に賜った。元日・白馬(あおうま)・踏歌(とうか)・端午(たんご)・重陽(ちょうよう)・豊明(とよのあかり)・任大臣など。せち」(広辞苑 第六版)とあります。

「節日その他公事(くじ)のある日に行われた宴会」が節会、「節日に供する供御(くご)」が節供、節句は節日とほぼ同じ意味と理解してよいでしょうか。言葉の持つ意味の範囲は時代によっても異なり難しいと思います。

1月7日の人日(じんじつ)、3月3日の上巳(じょうし)、5月5日の端午(たんご)、7月7日の七夕、9月9日の重陽(ちょうよう)が五節句となったのは、江戸時代に幕府が式日として定めてからなのだそうです。

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