園のこだわり

菩薩行

2013年11月8日

初めてアンパンマンを知った時、自分の身を捧げて相手を助ける。子ども向けアニメのヒーローがそんなキャラクターだというのは、驚きました。

仏教の経典の中には、さまざまな前世の因縁、特にお釈迦様の前世の物語を説いた本生譚(ほんしょうたん)と呼ばれるものがあります。施身聞偈や捨身飼虎という話は、法隆寺の玉虫厨子に描かれていることで有名です。

施身聞偈はこんなお話です。雪山童子が山中で修行をしていると、「諸行無常、是生滅法」と称える声が聞こえました。声の方を見ると羅刹(鬼)がいたので、この句の後半を教えてほしいと羅刹に頼むと、羅刹は「お前を食わせてくれるなら教えてやろう」と言います。童子は羅刹に食べられる覚悟で後半の「生滅滅已、寂滅為楽」を聞きます。そして、その句の意味を深く味わい岩にその句を刻み、約束どおり我が身を与えようと崖の上から飛びおります。そのとき、羅刹は帝釈天の姿となり、空中で雪山童子を抱きとめてくれたというお話です。

また、捨身飼虎は、薩埵王子が、飢えた虎とその子のためにみずからの身を投げて虎の命を救ったというお話しで、雪山童子も薩埵王子もお釈迦様の前世の姿だといいます。自らの命を賭けてまでも法を求め、困っている者を助けるのです。

アンパンマンが自らの顔を食べさせる姿が、これらの話と重なって思えたのです。

このほかにも、経典には、身命を惜しまず悟りを求めて勇猛に修行する菩薩の姿がたくさん描かれています。菩薩とは自らは悟を得る事ができるのだけれども、一切衆生が悟りを得るまでは自分も悟りを得ないという誓いを立てて一切衆生と共に悟りを目指し、みんなが悟りを得るまで修行しつづけるのです。この菩薩の修行で大切なものとして他者に施す「布施」ということがあります。

アンパンマンは自分の身を削って、おなかをすかせた人に施す菩薩行を行なっているじゃないかと思いました。

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