園長ブログ

収穫前 2

2013/10/18

おいもほりの前に、どうにかして蔓を刈り取っておく必要があり、台風が接近して雨が降っているにもかかわらずお寺の職員さんも巻き込んで、畑に行きました。

6つ畝に繁った蔓をどうやって刈り取るかしばらく考えましたが、お寺の職員さんの発案で、葉と蔓をめくるようにしていも入っている上のところで切り離し、巻き取るように転がしてゆくことにしました。畝に直角に5人が一列に並んで、それぞれ目の前の畝に生えている蔓を、切っては巻き切っては巻いてゆくという感じです。その要領は頭では理解できるのですが、まず私にはいもが入っているのはどこなのかを見つけるのが大変でした。蔓が集まっているところがそうなのですが、それを見定めるのに少し慣れが必要でした。それがわかれば、いものすぐ上で蔓を切り、切ったら巻き取るというようにしてゆけば良いだけです。頭でわかっているのと、実際に行うのとでは大違いです。5人が雨の中一列に並んで、地面に張り付いた緑のカーペットを少しずつはがしては巻き取っているようなイメージです。

カッパを着て作業をしましたが、日本海を通る台風に向かって吹き込む南風が蒸し暑さを運んでくるので汗が止まりません。カッパの外も中もびしょ濡れ状態です。そのうえ、切り取った蔓と葉を転がすようにまるめるのは結構力がいるのです。遅くなると他の人がやりにくくなると思うと、すこし焦る気持ちも加わって、つい余分な力が入ります。そうして、一定の区間を刈り取ったら次の区間と、何度かに分けて刈り取りました。欲張って一度に長い区間を苅ると、巻き取るように転がすのが重くて大変なのです。そうやって、5人で頑張ったら一時間強で全て刈り取ることができました。

その畑では農薬や化学肥料を使わずに作物を育てていらっしゃるので、いろいろな生き物がいます。芋の蔓を刈り取るとその中に隠れていた生き物が慌てて動き出します。いろいろな虫がいましたが、10匹以上のアマガエルが一度にぴょんぴょん飛び跳ねて逃げてゆく姿は子どもたちに見せてあげたいと思いました。

いつもは、畑の方にお願いしているおいもの蔓の刈り取りですが、実際に自分でやってみるとその大変さがよくわかります。こんなに大変なことをしていただいていたのだと思うと、感謝の気持ちがより強くなります。ありがたいことです。様々な人に支えられているにもかかわらず、ついつい感謝の気持ちが薄れてしまって、不平不満ばかりを口にする。自分だけは正しくて、あの人が悪いこの人が悪いと全て人のせいにする。そんな罠に自分が陥っていないか、いつも自分をふりかえっている必要があります。

きれいに刈り取ることができました

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