園長ブログ

聴く

2013/08/18

相手の話を一生懸命に聞くこと。話を丸ごと受けとめることってなかなか難しいことです。

「きく」ということばには「聞」と「聴」の漢字を使います。「聞」は音が耳に届いて聞こえる自然に聞こえてくるといった使い方をされることが多いのに対して、「聴」は注意深く耳を傾けてきく、耳と目と心を使って積極的にきくというように使われることが多いようです。耳でその人の言っていることを聴き、目で姿勢や表情、仕草などに注意を払い、心でことばの背景にある相手の心に共感する。ということが聴くということです。

こうして、深く聴くことを傾聴といいます。まさに耳も目も心も傾けて相手受けとめながら話を聞くのですね。この傾聴がしっかりできると、相手の話を自分の価値観だけで判断して聞き流したり、あなたは間違っていると勝手に決めつけたりしないで、話を聞くことができます。そうすると、そこに新たな発見があったり、相手の意外な一面が感じられたりする事もありますし、何よりも傾聴してもらえると、話している人は受けとめてもらって安心できるという感覚を持つことができます。

ついつい自分の価値観が最も正しいと思い込み、そこだけで判断して、相手の話を傾聴することを忘れがちになります。自分が正しいと思い込んで相手の話を聴こうとしなくなることもあります。話をする時には気をつけたいことです。しかし、傾聴するためには、かなり意識して聴かなくてはなりませんし、聴き方のスキルも必要です。その根本にあるのは、相手を認めようとする気持ち、この人の言っていることには何か意味があるのだろうと積極的に受けとめようとする姿勢です。これは、そう意識して聴く練習を重ねないとなかなかできるものではありません。

その意識を忘れることなく、日々実践してゆきたいと思います。

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