園のこだわり

赤ちゃん学会 18

2013年7月2日

「構成論的発達科学」の当事者研究により、一つの仮説が立てられていると聞きました。それは当事者自身の研究や報告により、対人関係など社会性の障害以前に知覚や運動に関することに原因があるのではないかという知見に基づいた仮説です。当事者の体験に基づいた研究から得られた「情報のまとめ上げ困難が根本的な特性であり、そこから知覚・運動レベルの問題や対人関係での困難が統一的に説明できる。」という仮説です。身体の自己紹介のまとめ上げという言い方をされている研究者もいらっしゃいました。

例えば、親しい人の顔は目や鼻や口といったパーツの寄せ集めで見るとわかるが、全体像だとわからないといったことや、空腹感の感じ方に特徴がある。
声を発するのが不得意なのは、音声感覚の身体的フィードバックが乏しいために、うまく声が出せない、声を出すのが不安になる。
雑踏の中で話している目の前の人の声が聞き取れないのは、他の音が飛び交っていても、会話の相手の話に意識を集中すると、他の音は気にならなくなるのに、他のすべての音も同じボリュームで聞こえるなどして相手の声が聞き取りにくくなるから。そういうときに相手の喉に指を当てると折り聞き取りやすくなる人もいるそうです。

身体から入ってくる情報を、まとめ上げるのが困難だから様々な困り感が出てしまう。このまとめ上げ困難説を検証し修正してゆくことと同時に、当事者に本当に必要な支援方法を開発することで当事者の困り感を少なくしてゆくという研究なのです。

シンポジウムを聞きましたが、私の能力では理解するのが難しく、正確に伝える事ができていないとおもいます。しかし、とても興味深く聞くことができましたし、知れば知るほどエキサイティングな研究だと感じました。この研究の成果によって、一人でも多くの困っている方が、いきいきと生活できる日が来ることを祈らずにいられませんでした。

日本赤ちゃん学会第13回学術集会というほんとうにすばらしい機会に巡り会えたことを感謝しています。

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