園のこだわり

表すこと

2012年11月26日

子どもたちは、絵を描いたり、何かを作ったりするのが大好きです。いろいろなものを作ったり表現して楽しんでいます。心で描いたイメージを形や音にしたいのです。「やってみたい」と思ってやっている子どもはとても集中し、全身全霊をかたむけて取り組んでいます。自分のイメージがどうすれば形になるか、表現できるか試行錯誤しながら挑戦している子どもの顔はとてもステキです。でも、全ての子が同じ時間に同じように絵を描きたいとは限りませんし、何かを作りたいと思っているわけではありません。

ところが大人は、例えばクラスという大人が勝手に決めた集団ごとに一斉に子どもに何かをさせようとしてしまいがちです。「ああしなさい。こうしなさい」と指示を出して大人の思うように子どもを動かしてなにかをさせようとしてしまいます。

そうして、一斉に何かをさせることで、無理にやらされる子が出てきてしまうのです。そんなことが度重なると、絵を描くこと、なにかを作ること、歌を歌うことが嫌いになってしまうかもしれません。子どもひとり一人の何が育って欲しいと願ってそのことをするのか、いつもその原点に戻って保育を考える必要があると思います。

大人の思ったように、何かをさせるのは専門性ではありません。「やりなさい」といってやらせるのであれば誰にでもできてしまいます。ひとり一人の育ちを理解した上で、子どもが「表現したい」と思えるような環境をいかに設定するかが専門性なのだと思います。

食べることを例に出すとわかりやすいと思います。にんじんの嫌いな子がいます。大人が好き嫌いをなくそうと意気込んで、無理矢理にでも食べさせれば子どもは食べます。しかし、それでは「にんじんっておいしい」という味覚が育たないだけではなく、にんじんがもっと嫌いにしてしまうかもしれません。そして「食べなさい」と言われなくなったら、強制されなくなったら食べなくなります。

それよりも周りの人が「おいしい、おいしい」といっておいしそうに食べる方が、「もしかしておいしいのかな?」「食べてみようかな?」という気になって自ら食べ始めます。そうして自ら食べようと思って食べた方が、大きくなってからも食べられるようになるのです。

今、無理矢理子どもの口に詰め込みたいのでしょうか?それとも、将来「にんじんっておいしいな」と思って食べられる子に育って欲しいのでしょうか?

何がしたいのか?原理原則に照らして、よくよく考える必要があると思います。絵を描いたり、何かを作ったり、歌を歌ったり楽器を演奏したりすることだって同じなのではないでしょうか。

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