2015年 9月

地蔵盆を迎える

2015/09/10

涼風が立って季節は秋です。台風18号から変わった低気圧が各地に大雨をもたらしているようですが、大丈夫でしょうか。被害が少ないことを祈ります。京都は大雨警報が発令されていたものの、風、雨ともにそれほど強くなく、無事に過ごすことができました。ありがたいことです。

少し時間はもどりますが、当園の夏の恒例の行事として、地蔵盆があります。前にも書きましたが、お地蔵さまのご縁日は毎月24日です。お盆の月の8月24日(以前は7月24日)は特に大切な縁日として地蔵盆が行われるようになったという説もあります。この日は、普段から各町内にいらっしゃる地蔵さまを、特別に作った祭壇の上に祀り、その前で子どもたちが大きなお数珠をまわす数珠繰りをしたり、遊んだり、飲食したりする、子どもが主役の行事です。

保育園の玄関前にも「童形六体地蔵尊」というお地蔵さまがいらっしゃいますし、お寺の境内には、お地蔵さまが祀られたお堂がいくつかあり、地蔵盆にはみんなでお参りをします。園児たちは由岐神社近くの、川上地蔵尊と園舎の前にいらっしゃる童形六体地蔵尊にお参りをしています。

そんな地蔵盆を迎えるにあたって、毎年年長児が、童形六体地蔵尊のお身拭いをします。大きな石に子どもの姿をした六体の地蔵菩薩のお姿が刻んであるので、
その石仏に付いた汚れや苔をたわしを使って、きれいに洗い清めるのです。

今年は8月17日に年長児たちが、お地蔵さまのお身拭いを行いました。

変化

2015/09/09

今日、9月9日は重陽の節句です。1月7日の人日の節句、3月3日の上巳の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、9月9日の重陽の節句の五節句を締めくくる節句です。

中国の陰陽思想では、全てのものは「陰」と「陽」で成り立っているという考えがあり、数も偶数は「陰」奇数は「陽」とされています。陽の数の一番大きな九が重なる日なので、「重陽の節句」と言われるそうです。重陽の節句は「菊の節句」ともいい、季節の花である菊を用いてお祝いする習慣があります。菊の花びらを浮かべたお酒をいただいたり、「菊の被せ綿」といって、露よけの綿を菊の花にかぶせ、露と菊の香りが染み込んだ綿で体を拭くことで、邪気を払い長寿を願う、という風習があったそうです。何とも風流ですね。

ちなみに、昨日、9月8日は二十四節季の一つ、白露 (はくろ) でした。露がむすぶようになると、秋のおとずれを感じます。

時は流れ、季節は進みんで、自然は少しずつ少しずつ変化してゆきます。気がついたら、季節が移り変わっていた。「ついこの間まで暑い暑いと言っていたのに、もう寒くなったね。」なんて言うのもすぐなんでしょう。こうやって、ゆっくりと変化してゆくと、変化に気づきにくいものです。

全てのものは常に変化しています。自分だってそうです。一つのことができた。と思っても、磨き続けないといつの間にかできなくなっていたり、良い状態でいられていると思っていても、いつの間にか、変な思い込みに流されていたりするものです。だからこそ、いつも自分を見つめ、流されていないか、良くない方に変わっていっていないか、気をつけて修正し続ける必要があるのでしょうね。

まるで、掃除のようです。いくらきれいに掃除をしても、何もしないで放っておくと、すぐに汚れてしまう。自分の心も汚れていっていくことを常に意識して、ふり返り、お掃除する必要があるのだと思います。

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