野生動物 アーカイブ - 鞍馬山保育園

野生動物 3

2012/01/09

鹿、猿と野生動物の話題が続いたので、その他の動物についても書いてみようと思います。鹿、猿以外の大型動物では猪に出会うことがあります。猪はもっぱら夜にしか見かけません。普通に歩いているときに出くわすと危険だと思いますが、幸い今まで猪を見かけたのは、車に乗っているときばかりでした。数年前、保育園前の参道で猪を見かけました。何かが道路を横切るのがヘッドライトに浮かび上がったので、よく見てみると体長1メートルくらいの大きな猪が1頭歩いています。車を止めてしばらく見ているともう1頭後から来ました。その後ろには小さなうりぼうが5〜6頭、きれいに1列に並んで歩いています。猪の家族だったのでしょうか。猪の子どもは生まれてから4ヶ月くらいは、からだに縞模様があってシマウリに似ているのでうりぼうと呼ばれるのですが、本当に瓜が並んで歩いているかのようで、とてもかわいらしかったのを覚えています。

別の日には、大きな猪がものすごい勢いで私の乗っている車に向かって突進してきたので、これはぶつかると思ったのですが、直前で猪が方向を変えてくれたのでぶつからずに済みました。まさに猪突猛進ということばが納得できる走り方でした。よく猪はまっすぐに走るといいますが、障害物はちゃんとよけます。

猪は土の中にいるみみずや昆虫、植物の根などを食べるために土を掘ります。落ち葉を集めておいて堆肥にしている場所にはミミズやカブトムシなどの幼虫がたくさんいるので、よく掘り返されます。以前に比べてカブトムシやクワガタムシを見かけることが少なくなったように思うのですが、猪が幼虫を食べてしまうからかもしれないと勝手に考えています。春になると竹やぶに少しだけ竹の子ができるのですが、最近はほとんど猪に食べられてしまって、採れなくなってしまいました。猪はいろいろなところを掘ります。結構固い地面でも鼻と牙を使って掘り起こしますし、かなり大きな石を動かすこともあります。

猪の肉は滋養強壮の効果があるといわれ、食用にされます。食べ方として最もポピュラーなのがぼたん鍋でしょう。鞍馬や貴船でもぼたん鍋を出しているお店があります。薄く切った猪の肉を皿に牡丹の花のように並べるので、ぼたん鍋と呼ばれるのです。冬にぼたん鍋をいただくと身体が温まるといわれています。このあたりは禁猟区なので、このあいだ見かけた猪が、お皿にのっているということはありません。ご心配なく。

山にはいろいろな動物がいます。

野生動物 2

2012/01/08

前回は鹿について書きましたので、今回は猿にします。猿は一昨年あたりから見かけることが少なくなりました。もう少し前には、ときどき群れでやってきて木の実を食べたり畑の作物を食べたりしていました。初めの頃はその程度で済んでいたのですが、だんだん人間に慣れてきて、誰かがお仏壇をお参りしていると思ったら猿が勝手に家の中に上がり込んで仏壇のお供え物を食べていたとか、店先に並んだ商品を失敬していったという話しも聞きました。

猿とのつきあい方もよく考えないとなりません。観光で来られた方が、興味半分でレジ袋からお菓子を出して猿に与えると、レジ袋やバッグなど人間の持っているものには食べ物が入っていると猿は思うのでしょう。それを奪いに来るようになります。ずいぶん前になりますが、園児が降園時に手に持っていたレジ袋を猿に取られるということがありました。幸いけがはなかったのですが、ヒヤッとさせられます。猿は爪や歯が鋭く、引っかかれたり噛まれたりすると大けがをすることがあります。野生動物に軽い気持ちで接するべきではないのです。

畑に網を掛けていなかった頃、作物が実って明日収穫しようと思っていると、収穫する直前に猿がやってきて食べてしまったり、園庭近くの栗の木に実がなって、取ろうと思っていると先に猿に取られたりということがよく起こっていました。なぜか猿はちょうど良いタイミングでやってくるのです。野生の勘でわかるのでしょうか…

地域でも畑を作っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃったのですが、野生動物に食べられてしまうので近頃は作物を作らなくなってしまったようです。鹿や猪は柵を作れば、なんとか防ぐことができるのですが、猿は上からやってくるので、防ぐのが難しいのです。猿は本当に賢く、畑にフェンスを作り上に網を張ってこれで大丈夫と思っていたら、なんと子猿が畑に入って大暴れしていました。網の継ぎ目のほんのわずかな隙間を見つけ、そこを通り抜けられる子猿だけを中に入れて作物を食べさせていたのです。親猿たちはその周りで見張りをしていて、人が近づくと普段は逃げるのですが、この時ばかりはいつもより激しく威嚇されました。猿でも子を思う親の気持ちは強いのです。

そんな猿ですが去年はほとんど姿を見かけませんでした。昨秋は柿の生り年でたくさん実がなったのですが、今でもたくさんの柿の実が雪をかぶって枝に残っています。

猿の群れはかなりの広範囲で移動をしているようですがこのあたりはその範囲から外れてしまったのでしょう。畑で作物を作る人もほとんどいなくなって、食べるものも少なくなったので、来なくなったのかもしれません。

野生動物のとうまくつきあってゆくのは難しいものです。人間のその場だけの身勝手で対応すると、後々大変なことになりかねません。どうすればどうなると先を見通すのは難しいことですが、少なくても短期的局所的な視点ではなく長期的総合的な視点をもって、どうすれば共に生きてゆけるのかを考えることが必要なのだと思います。

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