園長ブログ

眠り

2012/07/30

早寝早起きして、25時間周期の人間の体内時計をしっかりと24時間周期の地球時計に合わせることで睡眠リズムが形成されます。どうして毎日体内時計をリセットしてリズムを合わせるような複雑なメカニズムになっているのでしょう。体内時計はいつも正確に25時間ではなく誤差が生じます。その誤差を調整するために朝の光を浴びることで、リズムをリセットしているのだそうです。

ところで私たちはどうして寝るのでしょう。身体を休めるためでしょうか。先日受けた研修の講師 兵庫県子どもの睡眠と発達医療センターの三池輝久氏は、「睡眠の役割は、脳を創り、脳の働きを育て、脳を守るためだ」とおっしゃっていました。

新生児期の睡眠の50パーセントはレム睡眠だそうです。レム睡眠はactive sleepともいわれ、脳は活発に活動しています。このレム睡眠の間に新たな体験を脳が学習記憶するために神経回路網を構築しているのです。これが、脳を創るということだそうです。

脳には海馬といわれる、タツノオトシゴに似た形の部分があり、記憶を司る働きをしていますが、この海馬は眠っている間に働く知識工場だそうです。眠っている間に、経験したことを何度も再生して確かめて知識を作り、昨日までの知識と合わせて、より高度な知識を作る。そうして知識を確立しています。この海馬が最もよく働くのが、午後10時から午前2時で、成長ホルモンもこの時間に良く出るそうです。これが脳を育てるということです。

そして、脳内の神経細胞ニューロンの接合部分に信号を伝達するシナプスという部分があり、グルタミン酸などの化学物質を使って情報を伝達しています。しかし、グルタミン酸が多くなりすぎると、ニューロンが自らを殺すアポトーシスが起こる原因となります。眠っている間に、この余分な神経伝達物質が取り除かれるのですが、これが脳を守るということなのだそうです。

眠るということの重要性、特に乳幼児期の良質の眠りが大切なことを再認識しました。講師が「眠りは生命力そのもの」とおっしゃっていたのが納得できます。

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