園長ブログ

肥満 1

2014/05/05

『イノチェンティ レポートカード 11 先進国における子どもの幸福度―日本との比較特別編集版』にもどると、「教育」分野のつぎは「日常生活上のリスク」という分野です。構成要素には健康行動、リスク行動、暴力という3つがあげられています。そして、それぞれ、健康行動には、肥満児の割合、毎日朝食をとる割合という指標が、リスク行動には10代の出生率、飲酒する割合という指標が、暴力には、いじめを受けたことのある子の割合という指標が用いられています。

「日常生活上のリスク」について、レポートにはこう書かれています。

「子どもの幸福度を表す第4の分野は、物質的豊かさや健康、教育といっ た分野よりも把握するのが難しい。 この分野には、現在および将来の子どもの幸福に極めて重要な意味を持つ一連の習慣や行動が含まれる。」確かに心身の健康は現在および将来の子どもの幸福に極めて重要な意味を持ちます。

データを見てみましょう。
まずは、健康行動の「肥満児の割合」です。肥満児の割合は、11、13、15 歳の子どもたちの自己申告による身長と体重から算出した肥満度 (BMI)によって測定されています。

測定所見に、

▶子どもの肥満率は、日本、オランダ、スイス、デンマークを除く各国で10% を上回り、カナダ、ギリシャ、米国では20%を超えている。
▶日本の子どもの肥満率は極めて低く、5%未満である。

とあるように、外国では肥満児の割合がとても高いのには驚きました。
日本 1位(4.9%) オランダ 2位(8.4%) スイス 3位(8.7%) デンマーク 4位(9.3%) フランス 5位(10.6%)であり、5位のフランスでさえ、10%を超えているのです。そして、スロベニア 26位(17.9%) ポルトガル 27位(18.7%) カナダ 28位(20.2%) ギリシャ 29位(21.0%) 米国 30位(29.4%)というのが下位の国々の結果です。
20%を超える国が3ヶ国あり、最下位のアメリカに至っては29.4%と3割近い子どもが肥満なのです。3割は多いように思います。

*太字は『イノチェンティ レポートカード 11 先進国における子どもの幸福度―日本との比較特別編集版』よりの引用です

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