園長ブログ

赤ちゃん学会 15

2013/06/29

5月25日26日の2日間にわたって福岡で行われた日本赤ちゃん学会第13回学術集会、最終日午後からのシンポジウムに参加することができました。

シンポジウムのタイトルは「構成(論)的発達科学の新展開」タイトルを見ただけでも難しそうです。構成論とは対象を理解するために、分析するという方法ではなく、「システムを作って動かすことにより理解する」という方法です。

人の心はいかにして発生し発達するのか?発達障害はなぜ起こるのか?という謎の解明は胎児の研究が必要だという見方が近年強まっているそうです。しかし、胎児を研究するためには今までの方法ではいろいろな意味で困難が伴います。そこで、胎児からの発達をモデル化しシミュレーションにより解釈することで、発達の根本原理を究明しようという研究です。さらにそのシミュレーションによって環境の要因による変化を明らかにすることで、発達障害の新たな理解を得ると共に、適切な診断や本当の意味での支援法を考えてゆく。そのために構成論の分野としてはロボット工学や情報学のロボティックス、人間学としては、医学、心理学、脳神経学など、それに加えて当事者研究の分野が学際的に連携してゆく、世界的にも先進的な取り組みなのだそうです。

私たちが聞いても理解できないことが多いのかもしれませんが、「人の心はいかにして発生し発達するのか?」「発達障害はなぜ起こるのか?」というテーマはとても興味のあるところですし、深く知りたいところでもあります。

理解するのはなかなか難しかったのですが、シンポジウムに参加させていただいた感想を伝えることができればと思います。

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