園長ブログ

第2の人生

2013/05/23

園庭に椿の木が2本並んでいます。今年はたくさん花をつけたので、子どもたちは花を取っては密を味わっていたのですが、低いところに花は少なくて、花を取ろうと思うと木に登らなければなりませんでした。花を取りたい一心で一生懸命工夫して木に登っている姿がついこの間まで見られました。

もう花は散ってしまいましたが、先日二本の木のあいだにバケツがぶらさがっていました。子どもに「あれは何?」と聞くと「先生が作ってくれはった。ボールをいれるんや。」と教えてくれました。どうやら職員の誰かがバスケットゴールのつもりで作ったようでした。

作った先生に、バスケットゴールのつもりで作ったのかと聞いたら、取っ手もとれてしまったし、水も漏れるようになってしまったのだけれど、そのまま捨てるのも忍びなく、バケツに第2の人生を歩んでもらおうとバスケットゴールにしてみた。と言っていました。なるほど、物を大切に使おうとしているのだなと、嬉しくなりました。

バスケットゴールならバケツの底を抜いたのかと重ねて尋ねたら、敢えて底を抜くことはせずに、ボールが入ったらそのままでは落ちてこないようにしたと答えてくれました。

では、どうしてボールを取り出すのかというと、バケツの底に細いロープが繋がっていて、少し高いところにある枝の上をそのロープが通り、子どもの背の高さくらいまでぶら下がっています。子どもが下からこのロープを引っ張るとバケツの底が持ち上げられて、バケツが逆さになり、ボールが出てくるようにしたそうです。

どうして、敢えてこんなに面倒なことをしたのか、皆さんにはわかりますか?私は理由を聞いて感心しました。

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