園のこだわり

がんばる?

2012年12月3日

浦中こういちさんに紹介していただいて、愛知県にある保育園の園長先生とお話しをする機会がありました。安井素子先生とおっしゃる、とても気さくで楽しい方です。安井先生が保育のなかで子どもたちと読んだ絵本のことをまとめられた著者があったので、お目にかかる前にあらかじめ読ませていただきました。154冊の絵本を子どもたちのと思い出とともに語っていらっしゃる本で、様々なエピソードから安井先生が子どもに寄り添っていらっしゃる姿が伝わってきて、温かい気持ちになります。また、ところどころに、挿入されたコラムのも、共感できる部分が多く、読んでいて嬉しくなりました。

そんなコラムの中に「お昼の時間」というのがあります。保育園でのお昼ご飯の時間について書かれたものです。保育園で食べるお昼ご飯は給食と呼ばれ、みんなで楽しくいただきます。当園では子どもたちが自分の食べる量を申告して、自分で量を決めるセミバイキング方式を取り入れていますが、中にはなかなか食べられず、遅くなってしまう子がいます。そんな子に「頑張って食べようね!」と声をかけてしまうことがあります。それを聞くたびに「どうして食事をするのに頑張らなくてはならないのだろう」と思いますが、そういう自分も知らず知らずのうちに「頑張って食べたね」などと言ってしまっています。

安井先生のコラムにも、「がんばって食べてね」とか「がんばって食べられた」という会話が食事の時間にかわされているのは、たぶん保育園だけだろう。とあります。

食べたくないものを無理に食べさせられても「がんばったぞ」という満足感なんて絶対味わえないと思う。それなのについ「がんばって」と声をかけてしまう。それって結局時間内に食べおわってもらわないとこまる保育士の都合なんじゃないかなー

毎日の生活の中で、食事をする時間が子どもにとって苦痛だったり、保育園に行きたくない理由になるようなことはしたくない。何でもすききらいなく、時間内にぜんぶ食べられる子を理想として、そうじゃない子を「がんばれ、がんばれ」とはげましてしまい、それがこどもたちのためだ、という思いこみもしたくないなぁ。

とあります。

ほんとにそうだと思います。どうして無理矢理食べさせてしまったり、がんばれといってしまうのでしょうか。そのことで、子どもたちの何が育てたいのでしょうか。そもそも何のために、がんばって食べさせるのでしょうか?

基本にかえって考える必要がありそうです。

*本文で紹介した書籍『子どもが教えてくれました ほんとうの本のおもしろさ』安井素子著 偕成社刊

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