園長ブログ

オクラ

2011/09/06

3歳児がオクラを育てています。夏前に種をまいてみんなでせっせと水をやってかわいがっていたので、8月の初めには芙蓉に似たかわいらしい花が咲きました。

オクラの花

それから次々と実がなったので、初物はお供えをして、その後はみんなで食べました。給食に入れてもらおうと調理室に持ってゆくのですが、1日に2つか3つくらいしか実ができないので、調理員は苦労していたようです。おかずや汁物に入っているのもおいしいのですが、オクラだけを自分たちでゆでて食べてみようということになったらしく、何本かまとめて収穫して一人半分ずつくらい食べていました。何度も味わった後からもどんどん実が成ってきます。ちょっと変わったスターオブデイビッドという種類も育てていました。

ずんぐりむっくりなスターオブデイビッド

こちらは少し遅れて花が咲き実が実るのですが、ちょっとずんぐりむっくりの大きな実の形がおもしろかったので、普通のオクラとあわせてスタンピングに使おう、ということになったようです。せっかくなら紙ではなくTシャツを作ってみんなで運動会に着よう、と話しが膨らんだようで、オクラの星形の断面にアクリル絵の具をつけてTシャツにペタペタ。一人ひとり個性的な作品ができあがりました。

ステキなTシャツができました

種から大切に育てる楽しみ、咲いた花の美しさ、収穫するうれしさ、味わったときのおいしさ、そしてスタンピングのおもしろさと、オクラを楽しみ尽くした夏でした。

3歳児のある保護者から「このあいだスーパーに行ったら、子どもが野菜売り場からオクラとピーマンをとってきてカゴに入れるんですよ。ほんとに食べるのかなと思ったのですが、夕食に出したら喜んで食べていました。」と話していらしたそうです。自分で育てて収穫し、味わったのがうれしかったのでしょう。その子はオクラが大好きになったようです。

ちなみに、ピーマンは運動会で踊るダンスに出てくるようです。

ピーマンは苦みがあるので、苦手な子どもたちが多いようです。苦みを避けるのは毒を食べないように、酸味を避けるのは腐ったものを食べないようにという理由からもともと人間に備わっている自己防衛能力なので、子どもたちが嫌がるのは当然なのです。誰かがおいしそうに食べているのを見ることで、苦いものや酸っぱいものを食べられるようになってくるそうです。そういえば、子どもの時は大人が飲んでいるビールをおいしそうだからと飲んでも、何でおとなはこんなに苦いものを飲むのだろう 、と思いますが、大人になると「暑い日は風呂上がりのビールに限る」なんていって飲んでいますものね。

少し苦手な食べ物でも、一緒に食事する誰かがおいしそうに食べているのを見ることで、食べられるようになる。みんなで「おいしいね!」と言い合って楽しく食べることが大切なのだと思います。特に子どもどうしで楽しみながら食べることが大切です。

オクラのいのちも、子どもたちも輝いた夏でした。

スクロール