園長ブログ

非日常 2

2012/10/29

初めての入院は新鮮な体験ばかりです。まず、移動するときには必ず点滴スタンドを連れて行かなくてはなりません。慣れないと意外と不自由なものです。ついうっかり忘れて動くと手を引っ張られるし、トイレの個室には入りにくいし、さすがに、階段を使って移動しようという気になれません。バリアフリーということをもう一度考え直さなくてはならないと思いました。

バリアフリーといえば、車いすが思い浮かんだりしますが、車いすも初めて体験しました。歩けないわけではなかったのですが、お医者様の指示だったのだと思います。病室の移動や、検査室に行くときに車いすに乗りました。最初に座った時は妙に気恥ずかしい感じがしまし、いざ動き出すと普通に歩いて押してくださる速度がとても速く感じるのです。それに廊下の角にさしかかると、向こうから何かが来るのではないかという不安感に駆られます。慣れればそれもないのでしょうが、車いすに乗っていらっしゃる方の気持ちがほんの少しだけ感じられたように思いました。そして、やってみること、体験することの重要性も同時に突きつけられたように思います。ひとりで歩いて行けるのに忙しい看護師さんの手を取るのは申し訳なかったので、次の検査は自分で歩いて行きました。

症状が軽快したら、病院はとても快適です。暑くもなく寒くもなく、至れり尽くせりで、申し訳ない気がするほどです。夜10時には寝て朝5時前に起きる規則正しい生活ができますし、時間がたっぷりあるので、ゆっくりといろいろなことを考える事ができます。昼寝だってできてしまいます。身体は確実に休めることができます。(そのためにいるのですが…)本もある程度読めます。でも、ずっとひとりなので、少し退屈することもあります。

みんなに「身体をゆっくり休める機会なのだから、ゆっくり休まないとだめ。」といわれました。本当にその通りです。じたばたしてもどうしようもないので、腹を決めてゆっくり休息させていただきました。

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