園長ブログ

赤ちゃん学~うごく・さわる~

2012/09/07

今日は、二十四節気の白露。空気が冷えてきて露を結ぶころです。昨夜は、半袖では肌寒いくらいの「空気が冷える」という言葉がピッタリの涼しさでした。今朝は、つぼみが膨らみ始めた萩の花に露が結んでいるかと思いましたが、それほど気温が下がったわけではなかったようです。

日本赤ちゃん学会理事長小西行郎先生のご公演を聞いて、思ったこと感じたことを少し紹介してきました。人間の進化の過程から見て、子育ては社会で行うことが自然なことだと知りました。社会の真ん中の安全な生活環境で生活できるからこその特徴として、人間の赤ちゃんは仰向けで長い時間いられることがあります。最も弱く守らなくてはならない腹部をさらけ出していられるのは安全だからこそです。仰向けで生活することで、手足を自由に動かすことができ、自発的な運動が可能になります。生後1週間くらいの赤ちゃんが、手足を動かします。これをジェネラルムーブメントと言うそうですが、この運動からいろいろなことがわかるそうです。赤ちゃんは動くことで発達できると先生はおっしゃっていました。

そういえば、赤ちゃんはお母さんのお腹の中でも動いています。この動くということで、触覚を使って自分の身体を認知しているのだそうです。胎児がまず最初に使う感覚は触覚で、胎児期の半分くらいは触覚だけを使って生きているのだそうです。触覚というのはそれほど大切なのでしょう。妊娠16週くらいの赤ちゃんは指をしゃぶるような格好をするそうですが、これは触覚の最も敏感な唇と指先を触れて、自分の身体をわかろうとしているそうです。

子宮の内壁に触れるときと自分の身体を触るときとでは感じ方も違い、その違いにより、自分の身体とそれ以外を知り、自他の違いを知ることで自分自身をわかってゆくのです。この触覚を使うためには動く必要があります。動いて触れることを繰り返してゆくうちに運動が変わるそうです。いろいろな動きをすることで、いろいろな感じ方をして、自分を知り、自分以外を知ってゆくのです。

この時に忘れてはならないのが、この運動は赤ちゃんが自ら動き、自ら触っているということです。お母さんのお腹の中にいるうちから、積極的に環境に関わり発達しようとしているのです。生まれてからはなおさらそうなのだと思います。子どもはちゃんと自ら育とうとしているので、その時々にふさわしい環境を用意してあげることが、その子の発達を援助するのに最も大切なことのように思います。あとは、子どもが自ら育つことを信じて見守るだけです。

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