2015年 12月
*先日の給食の時間の事です。毎日、お当番さんが給食のメニューを皆に言ってくれます。お当番さんは、3歳児から5歳児の異年齢で構成されていて、5人から6人で1グループになっています。3歳児の子どもは最近グループに加わったので、まだお当番の流れを把握していない子もいます。この日もいつも通り、給食の時にお当番さんがメニューを言ってくれていました。でも・・・・3歳児のお当番の男の子は、メニューを言わず、一人ごはんを食べています。あれ?と思いましたが、もしかしたら、何かの意図があってこうなっているのかも知れないと思ったので、しばらく見守ることにしました。メニューを言い終わったお当番さんが自分たちのテーブルに帰ってきました。一人だけ食べている3歳児の男の子を見て5歳児の女の子が「あれ?何で食べてるの?」と尋ねると、その男の子は「あっっっ!!!」と気づきました。すると、5歳児の女の子は、「みんな、〇〇君言うの忘れたはったから、もう一度一緒に言ってあげよう。」と提案していました。みんなも「うん。一緒に言おう。」と言ってもう一度メニューを言ってくれました。忘れていたことを怒るのではなく、あっと気づいた男の子の気持ちを大切にしている、5歳児の女の子の気持ち、その気持ちを大切にしたみんなの気持ち、とっても素敵だと思いました。
子どもたちで試行錯誤を繰り返し、様々な演出をつけて、作り上げてきた劇の発表。思い入れが深い分だけ、緊張も高まるのでしょうか。本番はずいぶん緊張していたようです。それでも、とても楽しそうに、イキイキと演じていました。
100人を超える人たちが見ている前で演じるわけですから、緊張しないわけはありません。大人だって緊張します。そんな中でも、楽しくイキイキと演じられる子どもたちって、なんてすばらしいのでしょう!心から尊敬してしまいます。
そうやって、子どもたちがイキイキと演じることができるのは、自分たちで作り上げてきたからだと思います。大人が教え込んで、やらせていてはこうはならないと思います。どんどん教え込めば、どんどんできるようになります。それだけ、子どもたちの力はすごいのです。しかし、心から楽しい!演じたい!みんなに見てほしい!と思って演じられるのは、自ら、みんなで、心と力を合わせて取り組んできたからこそだと思います。
そんな子どもたちの姿を見ていたら、胸が熱くなりました。心の底から大きな拍手を挙げたくなりました。
年長児達が自分たちで工夫しながら劇を作り上げてゆく過程を知ることはとても楽しいものでした。毎日子どもたちと過ごしている保育士の先生方はもっと楽しいんだろうなーとも思いますが、楽しいが大きいということは、その奥にある先生方の努力も大きいということです。
年長児たちは、劇の練習を何度も何度も繰り返して行っていました。それは練習と言うよりは、表現を楽しんでいる。こうしたらもっと良くなるかな?と楽しい試行錯誤を繰り返しているという感じでした。でも、いくら楽しくても、あまり何度も何度も練習すると、少しは飽きてきたり、気が抜けてきたりするものです。あるとき少しおふざけが過ぎてしまった練習がありました。保育士の先生は子どもたちの気持ちが少したるんできたと、思ったのか、そんな態度じゃ見てくださる皆さんに失礼だと思う。どうすれば良いかみんなで相談して欲しい。と子どもたちにいいました。すると子どもたちは舞台の上で車座になって、話し合い始めました。一人が、「せっかくみんなで、ここまで作り上げてきたんだから、発表会でお父さんやお母さんに見てもらえる劇にしようよ。それに魔女さんにだって、ステキな劇を見せてあげたいし」と切り出すと、「でも、あんまり練習ばかりじゃ疲れるよ。」という声もあがります。そうやって子どもたちで何か話し合って、見る人たちが喜べるように、もう少しがんばってみようという結論に達したようでした。
そんな風に自分たちで話し合って自分たちで方向性を決める。みんなが納得して進めるように考えられるって、すごいと思います。大人だって、大人だからこそかもしれませんが、簡単にできる事ではありません。子どもたちってすごいな!って感心した瞬間でした。
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