園のこだわり

2011年 4月

2011年4月26日

子どもたちは一日の大半を保育園で過ごします。その保育園はお習いごとの場ではなく、生活の場であります。家庭ではテレビやゲーム機、パソコンなどの常に画面が変化し音を発するようなものが身近にあって刺激がいつもあり、代わりに人とのかかわりが少なくなっているこの時代。色々な家庭から色々な子どもや大人が集まる保育園では、お互いの「違い」を認め、そのうえで「共感」できる気持ちを育てることが大事だと私は考えます。保育園にはいつも誰かがいて、誰もが誰かとかかわって生活をしています。先日あるテレビ番組で、5歳までの幼児教育が人の人格や人生を形成するにあたり、重要であると言っていました。興味深く見ていると、その内容は文字の読み書きや、決まりやルールを徹底させる事ではなく、「かかわる」「遊ぶ」ということでした。私は、かかわり遊ぶ中で子どもたちが覚えていくものがたくさんあると思っています。楽しさはもちろん、最終的には、決まりやルール的な事も「かかわる」「遊ぶ」を通して、自分のものになっていきます。

たとえば22年度の2歳児クラスでの出来事に、給食時お茶碗をもたずに食事をし、ぽろぽろとこぼしている子どもがおりました。そこでその本人ではなく、隣のしっかりと持って食事をしている子どもに、「かっこい~ね、」と声をかけると、さっきまで持っていなかった隣の子がさっと持ちます。そして、見て~と視線を送ってきます。「おっ、持ってるね~」するとまたあちこちから視線が…「持ってるね~」を繰り返しました。一言も持ちなさいという旨の言葉は使いませんでした。使わずともかかわりの中で、能動的に自ら行動を起こすことができます。靴だっておもちゃだって、「片付けなさい」と言わずして、かかわり、遊び、その中で楽しんでしまうこともできます。同じするなら、楽しまなくっちゃとも思います。
保育室の装飾を子どもたちが昼寝をしている間につくっていた時も「これができて、みんながお昼寝から起きて来たら、どんな顔するかなぁ」と自分がわくわく楽しみながら作りました。そして子どもたちの驚く顔、ニコニコ笑う顔、喜ぶ顔。嬉しいですね~、今度はどうしようか?とまた企みます。そして次はその関係が大人対子どもから、子ども対子ども、仲間同士にうつっていったときには喜びは倍増します。その子どもの笑顔こそが、生きる力なのではないでしょうか?そんな子どもの笑顔がこぼれる環境を作るのが保育園の役目であり、子どもを取り巻く環境の一部である私たちの役割であると私は考えます。